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過度な「減塩」は無意味?

前回、森下敬一先生のご著書やお話しから引き続き塩分についてご紹介します。

さて、塩の効能により、自然塩をしっかり摂取するようご紹介しましたが、「塩分を摂り過ぎると高血圧になるのでは?」「胃ガンの原因では?」という思いを持たれる方も多いのではないでしょうか。

しかし、これはまったくの誤解です。

塩分で問題になっているのは、ナトリウム分のことですが、体が健全に働くためには、一定量を必要とする極めて大事な栄養素です。それだけに、摂り過ぎの心配もあるのですが、海から進化してきた生物である人間の体は、味覚的に過剰な塩分は受け入れにくいシステムになっています。逆に体内では生成できないので、摂らなければ不足してしまいます。

以前、某テレビ番組で、20代から50代のモニター5人に、自然塩を1日20gずつ2週間摂取してもらい、生体反応を調査したものがあります。厚生労働省がすすめているのは、1日に10g以下ですから、20gはその倍の量です。

しかし、その結果、血圧が上昇した人は一人もおらず、むしろ、3人は血圧が下がっていたのです。もちろん、それだけではありません。脳神経系や肝臓、腎臓など諸内臓の機能が5人とも20~30%も向上していたのです。

そもそも「塩分過多」と言い始めたのは、欧米の研究者たちでした。確かに、欧米人は塩分過多になりやすいです。それは、肉がナトリウム源になっているからです。したがって、日本人でも肉食の人は塩分過多になりやすいです。しかし、ここで問題なのは、塩分を制限することではなく、血液を汚し、ガンを発生させる肉食をやめることなのです。

特に、ガンを消すための穀類・菜食に切り替えたら、ナトリウムが不足しがちになるので、塩分はしっかり補給する必要があります。

森下先生が世界の長寿郷を調査して驚いたのは、長寿者の中に高血圧症の人が大勢いたことです。200㎜Hg以上の人も多く、中には250㎜Hg以上の人もいました。しかし、それでも血管の弾力がすぐれているのか、ガンもなければいたって健康で、自然治癒力も文明社会の人間の30歳ぐらいのレベルをキープしていました。

つまり、血管の若さが保たれていれば、血圧を問題にする必要はないのです。むしろ、少し血圧が高くなったぐらいで、切れてしまうような血管のもろさは、肉食や合成化学物質のせいです。塩分だけを悪者にする必要は決してないのです。

 

「ま・ご・わ・や・さ・し・い・は」に準じた食事をしっかりとり、血管の質や血液の質を良くして、ストレスをためない生活習慣を心がけて行きましょうね。

 

(参)ガンは食事で治す

[]2021.09.01