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こころと魂を養うお話し

運を貯める

日本人はとても貯めることが好きで、特に貯めたお金は世界一です。

これは、世界でも一番地震をはじめ、自然災害が多いことで、備えに対して高い意識を持っていることによるものと思われます。

ここで、運について考えてみます。運には、2つあります。

一つは、「宿命」といって、生まれた日時、場所、両親、性別といった生まれた時の条件です。「親ガチャに外れた」というようにネガティブな使い方がされていて残念なことですが、生まれた時にすでに決められている命で変えられないものを言います。

もう一つは「運命」で、その後の生きていく環境や過程で選択していくことで作られていく命です。自分で命を運んで行けるものになります。

そして、この運はポイントと同じように貯めたり、使ったりすることが出来ます。

ただし、お金やポイントは数字が分かるので、理解しやすいですが、この運に関しては、どのくらい貯まっているのかが分からないことです。ただ、貯め方は決まっています。

それは、人や自然に良いことをすると貯まるということです。人に親切にする、笑顔にする、人と出会ったら、真っ先に笑顔で大きな声で挨拶をするなどのことで運のポイントが貯まります。特に、多くの人に喜ばれるとポイントは何倍にもなって貯まります。「人の喜びを我が喜びに」です。

また、公共の場を掃除したり、トイレ掃除をすることでもポイントが貯まります。

もう一つ重要なことがあり、そのポイントは宇宙に預けられているので、すぐには使えないことです。

かつて、日本人は和歌山県沖で遭難したトルコ人達を命懸けで救助しました。それによりたくさんのポイントを獲得しました。1890年のことで、エルトゥールル号で知られているお話しです。それから95年後にイラン・イラク戦争の際、イランに取り残された日本人215名が、危険の中、自国民より優先してトルコが救援機を出してくれたことによって危機を脱することが出来ました。

かつて、帝政ロシアの支配下に置かれていたポーランドで、祖国ポーランドの独立を図ろうとする愛国者達が流刑地で極寒の地であった凍土シベリアに流刑になっていました。そこでは、飢餓と疫病で多くが亡くなり、親を失った子供達はより一層悲惨な状態に置かれていました。ロシアに忖度する欧州諸国が支援を断る中、日本は人道的な観点から、当時国際的にも未承認だった流刑者の子供達に支援の手を差し伸べ、765名の孤児達を救いました。日本で病気の治療や養生をした後、祖国ポーランドに送り返すことが出来たのでした。それから約70年後、平成7(1995)年1月の阪神・淡路大震災で親を亡くした日本人の子供達30名をポーランドに招待してくれたのです。その中に、当時シベリア孤児だった4名が参加していました。すでにご高齢で、歩くのもままならない。4名は涙ながらにバラの花を震災孤児一人一人に手渡したのでした。

かつて日本は、祖国のため、東南アジアの国々の独立のために、負けると分かっていながら、大国に義の戦いを繰り広げました。当時、二十歳前後の多くの若者が親兄弟を守るため、祖国を守るために、敵戦闘艦に体当たりを繰り返しました。その後、多くの国々が独立を遂げ、また、その後の日本の経済発展を遂げることが出来ました。

それは、彼らがたくさんのポイントを貯めて使わなかったからです。そして、そのポイントはすでに使い果たしていると思います。

ポイントは貯めないと使えません。そして、すぐに使えません。自分で使えないかも知れません。しかし、貯めたポイントは子供や孫達が使うことができるでしょう。

良い世の中にするために、ポイントを貯めて行きましょう。

上機嫌が運をつかみます!

原因があって、結果がありますが、この間の関係がすぐに分かるものがあれば、すぐに分からないことも多いです。

すぐに分かる例には、物質的な世界に多く、石を上に投げれば、地上であれば100%落下して来ます。決して、1%は例外があり、地球外に飛んで行くというようなことはありません。また、石を普通のガラスに投げれば、割れますし、水はさまざまな容器に流れ込んで、その容器の形に収まります。

しかし、バタフライエフェクトのように、原因と結果がかけ離れていると、気づきにくいこともあります。

同様に、目に見えない心の世界に関しては、すぐに分からないこともあります。しかめ面をしていると、声をかけづらく、常に怒っている人には近づく人は少なくなるというようなことは分かりやすいのですが、落馬して骨折したから、ラッキーだとか、お腹を壊したからおめでとうということにはすぐに気づきません。

このようなことに関して私たちは、運が良いとか悪いとかと言いますが、本来運に良い悪いは関係ありません。

ただ、運は皆に平等に来ると言います。ただ、その運に気づいてつかむかどうかです。

Wi-Fiやラジオなど各種の電波は目に見えないだけで、私たちの身の回りを常に飛び交っています。その電波を受信するかどうかは、アンテナを高く立てているかどうかになるわけです。これと同じで、常にアンテナを張って日常飛び交っている運をつかむかどうかは「上機嫌でいる」ということになります。常に心を曇らせてはいけないと言いますが、いつも明るく朗らかに過ごして上機嫌でいると良い運をつかむことが出来るのです。

不機嫌でいたり、イライラしていたり、心配ばかりしていたりすると、良い運が近寄ることもなく、また、知らずに通り過ぎてしまうのです。

ですから、まずはいつも上機嫌で過ごしてみましょう。

このような例があります。

青森で収穫前のリンゴ畑に台風が直撃して、多くのリンゴが地面に落ちてしまいました。多くの農家の人たちは、残念に打ちひしがれてしまいましたが、ある一人は上を向いて上機嫌だったのです。彼は、強風にも負けずに落ちなかったリンゴを1個1,000円という高値で「落ちないリンゴ」と命名して受験生の家庭に売り込んで完売したのでした。常に、上を向いて上機嫌でいることの大切さが分かります。

そして、3D(スリーディー)と言って、「どうせ・・・」「でも・・・」「だって」などの3つのDはつまらない、悲しい運を呼び寄せてしまいます。これらの言葉は自分の未来を否定するばかりか、相手や周りの未来をも否定してしまいます。このようなマイナスな言葉を発することないようにしましょう。

また、運をつかむには順番があります。呼吸や出入り口という言葉からも、まずは吐き出す、出ないと入らないのです。タライの水の例もありますが、寄せたいと思ってこちらに水をかくと、逆に遠くに行ってしまうのです。

得るは捨つるにありと言いますが、何か手に入れたい時には、まずは持っているものを手放すことが大切だと教えているのです。欲張って抱え過ぎていると、何もつかめません。

病気治療において、治りたいと思う気持ちは当然ですが、これは「福は内、鬼は外」と言っているのと同じで、治ったという福はいつまで経っても来ません。ずっと、治りたい脳の状況を続けてしまうのです。引き受け気功では、逆に鬼は内と言って、病気で具合いの悪い状況をまず左手で引き受けます。そして、その状況に光を当てて良くなった状態を右手で外に放ちます。福は外です。こうすることで、どんどん状況が良くなるのです。

今、都内で引き受け人間学の学びと実践が行われているので、ご興味ある方は参加してみて下さい。

皆、奇跡の人

「奇跡の人」サリバン先生によって運命を切り拓いた天才「ヘレン・ケラー」さんに、こんな逸話があるので、ご紹介します。

 

ある時、森に住むヘレンのもとへお客さんが訪ねて来ました。

そのお客さんにヘレンが「森はどうでしたか?」と聞くと、お客は「別に」と。

この言葉に衝撃を受けます。

この人、目も見えるし、耳も聞こえる。それなのに、森を歩いて何も感じない!

小鳥のさえずりも、木々の薫りも「そんなもったいないことがあるんだろうか!」

その経験から、ヘレンは私たちにこんな言葉を残しています。

 

目の見えない私から、目の見える皆さんにお願いがあります。

明日、突然目が見えなくなってしまうかのように、全てのものを見てください。

そして、明日、耳が聞こえなくなってしまったかのように、人々の歌声を、小鳥の声を、オーケストラの力強い響きを聞いてください。

明日、触覚がなくなってしまうかのように、あらゆるものに触って見てください。

明日、嗅覚、臭覚を失ってしまったかのように、花の香りを嗅ぎ、食べ物を一口づつ味わって見てください。

五感を最大限に使ってください。

世界があなたに見せてくれている、全てのもの、喜び、美しさを讃えましょう。

 

このメッセージは、三重苦の地獄を知る人からの「持っている幸せ」を忘れている私たちへの「言葉のプレゼント」です。

 

ありふれた日常、普通の日常、それら全てが奇跡です!

目があって幸せ!耳があって幸せ!命があって幸せ!・・・

毎日が奇跡!地球人としていることが奇跡!・・・

皆、奇跡の人!

陰徳はポイント!

運は誰にでもやって来ます。

その運にまず気づくには、常にアンテナの感度を良くしておくことが大切です。常に、問題意識を持ち続けることです。そうやって察知力を高めておくことです。

そして、その運は、すぐに通り過ぎてしまうために、チャンスが来たらすぐにつかむことが秘訣です。

運は、目に見えないのですが、時に、人から与えられることもあります。

それも含めて、その人の運ですが、その頻度を上げるには、自分の目的や成したいことを周りに宣言しておくことや声をかけてくれるような笑顔や態度が影響します。

ブスッと不機嫌な顔をしている人よりは、にこやかな顔の人の方が話しかけやすいですよね。常に、上機嫌でいることが運を受け取りやすくします。

そして、頂いた縁に対して、きちんと感謝をすることも大切です。

一方、したことに対するお礼や感謝は、運のポイントとして積み重なっていきます。

つまり、運は貯めて行くことができます。

良いことをすれば、それに応じてポイントが付くのです。

ただし、ポイントは、良いこととお礼など、してもらったこととの差になります。

一番ポイントが付くのは、人のために、あるいは人の喜ぶことを、誰にも言わずにコツコツとすることです。自己犠牲ではなく、「人の喜びをわが喜びとする」姿勢です。

このことを「陰徳を積む」と言いますが、陰徳こそ倍のポイントが貯まるのです。

ちなみに、良いことをしたことのお礼が過分な時やそのことをひけらかす時には、マイナスのポイントになります。また、下心を持って良いことをしても差引かれます。

このようにして、ポイントが貯まると良いチャンスに多く恵まれてくるのです。

そして、チャンスは自身に帰って来るだけではありません。

「積善の家には必ず余慶あり」と言って、コツコツと人のために成したことが、子ども達や子孫に必ず帰って来るのです。

戦後の復興を遂げた日本人は、ある意味、戦争で亡くなった方々が使えなくて繰り越した運を使って来たのでしょう。そして、現在は、そのポイントを使い果たして来ているとも言えます。「今だけ、金だけ、自分だけ」の世になって来ています。

現在、私たちの住むこの地球は、温暖化から地球沸騰化にギアチェンジして自然災害が甚大化し始めました。搾取するだけ搾取して、循環を止めて来ています。きれいにしてお返しする姿勢をあらためて考え直してみましょう。

そして、もし何か事故を起こしたり、ケガをしたりしたときには、身近な人や親しい人の厄を払ってあげたと解釈すると良いです。息子思いの母親が転んでケガをしたときに、息子の厄を払えたと感謝していました。

人のために働く、人のために祈る、人のためにと、ポイントを貯めて行く生き方をして行きませんか。

見えない心と見える心

心は、本来見えるものではありませんが、存在しています。

心は、東洋哲学では、主たる魂と従たる肉体を調整しているものとしています。

また心は見えないが、感じて揺れ動くもの、過去や未来に思いを馳せることが出来るもの、そして、波動を飛ばしているものの3つの働きがあるとされています。

いろいろな景色に触れては感動したり、人の言葉で傷ついたりして絶えず揺れ動いてしまいます。過去のことをで悔んだり懐かしんだり、また、未来に希望を持ったり不安に襲われたりしています。そして、愛や恐れは波動として身近な人、物のみならず、地球上から宇宙にまで飛んで影響を及ぼしているのです。

一方、見えないはずの心は、実は見えているのです。

それは、次の5つに表れます。

言葉に表れる。態度に表れる。表情に表れる。姿勢に表れる。呼吸に表れます。

心が明るく朗らかで希望に満ちていると、明るい言葉、朗らかな態度、笑顔、凛とした姿勢、落ち着いた呼吸になります。

逆に、不安で暗いと、言葉や態度、表情が暗く、姿勢も悪く、呼吸も浅かったり乱れたりします。

そして、このような心が原因で、さまざまな病気や問題が引き起こされるのが分かっています。

がんや難病の方々にしばしば見られるのが、「こんな自分が恥ずかしい」と自分を恥じたり、「すべて自分のせいだ」と自分を責めたりすることです。

また、うつやパニック障害などメンタル系の病気の場合は、「どうせ自分には無理」という思い込みが非常に強く、無気力感や絶望感で動けなくなっている人が数多くいます。

また、交通事故でも、それを起こした原因が焦っていたからとしても、さらにその焦っていた原因に人間関係から来るストレス、不安、心配や勝手気ままなどの心が、原因としてあるのです。

このように、心は見えないと思っていても、実は心で思ったことは見える形で表れているのです。

ですから、心を常に、明るく朗らかな状態を意識して保ち、喜んで行動することを心がけて行きましょう。

今の境遇は、心が描いた姿です。決して、心を曇らせたりせずに、明朗を保つように過ごして行きましょう。

 

イキイキと暮らすこころのルール

さまざまな社会不安が増す中で、まずは、心配や懸念、不安、恐れ、落胆など心理的ストレスを生むような感情を抱きそうになったら、その感情に流されないこと!

そのかわりに落ち着き、謙虚さ、勇気、決意、そして明るさなど、健康的な感情を抱くことができるよう、考え方を変えるように。つまり、意識的に思考をコントロールするようにしてください。

毎日、次のフレーズを忘れずに、自分に言い聞かせましょう。

―いつでも落ち着いた、明るい考え方や態度をとろう―今、この瞬間も。

今回は、伝説的名医ジョン・シンドラー氏が遺した知恵「こころと身体の法則」より、「人生を豊かにする12のルール」と6つの基本的な欲求への処し方をご紹介します。

 

  1. 生活は簡潔に
  2. からだの不調をわざわざ探さない
  3. 仕事を好きになる
  4. 趣味を持つ
  5. 足るを知る
  6. 人間を好きになる
  7. 明るい、快活なことばとユーモアを忘れない
  8. 逆境にあるとき、静かに受け入れ、乗り越える
  9. 小さなことでくよくよ思い悩まない
  10. 今、この瞬間をうまく生き、将来のことを気に病まない
  11. 楽しいことを計画する
  12. イライラしたら「くだらない!」と自分に言い聞かせる

 

基本的な6つの欲求への処し方

  1. 他人の愛情や好意に飢えているとき

他人にいつも以上に愛情や好意を注ぐこと

  1. 安心感がないとき

解決できない状況を心配してもよくならない。できるだけ健全な感情を抱くよう努力すること

  1. 創造的な表現活動に飢えているとき

待っていないで、今すぐ始めること

  1. 他人から評価されていないと感じるとき

自分から他人を認め、評価するようにすること。やがてあなたを認めてくれる相手も出てくるはず

  1. 新しい体験に飢えているとき

自分でチャンスを作ること。常に何か新しい計画を立てているようにする

  1. 自尊心を失ってしまったとき

あなたも私も良いところもあれば、悪いところもある。だれでも同じ。このことを忘れないこと。

 

―いつでも落ち着いた、明るい考え方や態度をとろう―今、この瞬間も。

 

(参)こころと身体の法則

ほほえみの効用

10年以上前でしょうか、岡山県吉備高原の山奥で自然食の宿「百姓屋敷わら」で有名な船越康弘さんのお話しをお聞きしたことがあります。そこで提供されていた重ね煮が有名です。船越さんは、食により人生をイメージどおりに楽しんでいる方で、とても楽しいお話しでした。

今回は、船越さんのお話しをまとめた冊子から、「ほほえみの効用」をご紹介します。

 

・・・気の合わない人、嫌いな人というのはどうしてもいます。その場合どうするか。キリスト教のシスターであり、教育者でもある渡辺和子先生が見事に教えてくださっています。

「一番付き合いにくい人、一番嫌いな人、そういう人こそあなたの笑顔を一番必要としています。その人に微笑むことができれば、あなたは自分を向上させることになります。素晴らしい宿題をいただきましたね。」

言うが易し行うは難しの見本のようなことですが、嫌いだからとその人を避けるのは、自分の成長を自分で止めてしまうようです。相手の良いところが見えるようになるには、それだけ自分が優れていなくてはなりませんから、自己の成長のために必要な存在と考えてみてはどうでしょう。そして、嫌いな人が来たら、その嫌いな人こそ私の笑顔を必要としているのだと思って、ニイ、ニイと、嘘でいいから笑ってみるのです。もちろんこれは難しいことです。つい苦虫をつぶしたような顔になってしまいます。でも、無理に心を込めなくていいですから。

人間の素晴らしいところで、こういうニコニコの形を作ったら怒りは出てこないようになっています。試しに笑顔を作って「馬鹿野郎」と言ってみてください。言いにくい上に、どう頑張っても怒りの感情は出てきません。人間っていいですね。一週間、鏡を見ながら嫌いな人のことを思い浮かべてやってみましょう。そうすればその人が来たとき、条件反射でニイとなります。

例えば、ご近所に気難しい人がいて、ことあるごとに文句を言ってくるとするでしょう。そういうときも、すみません、すみませんとニコニコ笑うのです。怒られても怒られても笑うのです。すると向こうが相手にしなくなりますから。怒る人というのは怒られ続けたり、否定され続けの人生だったのでしょう。だからその人の後ろ姿に向かって、辛い人生だったんですね。どうぞ怒ってくださいという気持ちで、嘘でもいいから、「ありがとうございます」と声を掛けてあげてください。怒ってギャンギャン言う人に「ありがとう」と言えたら、たいていの問題が解決できます。嫌いな人とのつきあい方はそうする。そのことで一番得をするのは自分ですから。

人につらく当たる人は、それをせざるを得ない何らかの理由があるのです。小さい頃にいじめられた、奥さんに無視される、子どもは言うことを聞かない、経営はうまくいかない、何をしても借金ばっかり残る。その人には誰かを否定しなくてはならない理由がたくさんあるかもしれないのです。

私が岡山県の川上町に住むようになったとき、近所のあるおじさんは私を見るたびに文句ばかり言ってきました。私は集落の中で一番立派な元庄屋の家で、しかも山のてっぺんの家に住んでいたので、「どこの馬の骨かわからん奴が入って来て、俺らを見下ろしている」という憤りもあったのでしょう。その上、“わら”がどんどん繁盛していったものですから、そこまで言うかというくらいに徹底的にいじめられました。ですから私はそのおじさんが嫌で嫌で、それは半端ありませんでした。そのとき、やはり渡辺和子先生の言葉に出会ったのです。

「もし、あなたが誰かに期待したほほえみが得られなかったら、不愉快になる代わりに、むしろあなたからほほえんでご覧なさい。実際、ほほえみを忘れた人ほど、あなたからそれを必要としている人はいないのだから。」

でも、殺してやりたいぐらい憎たらしい奴なんですよ。二〇〇メートル先から来ても鳥肌が立ってしまうような奴に笑えますか。

それでもやってみました。最初は引きつりながらひたすらニッコリ笑うように努力したのです。二週間もすると楽勝になりました。おじさんの軽トラの音が聞こえたら条件反射でニコニコッ。おじさんは「ふん」という態度でしたが。

けれども忘れもしない二カ月後のある早朝、おじさんがいつものように軽トラでうちにやって来て「おい船越!」。またいちゃもんつけに来たなと思ったら、「今度少し多めに白菜を作ったんで、お前のところはようけ客が来るから漬物でもせえ、やるわ」。農家が少しと言ったら少しじゃないですよ。数えたら百個。何が起こったか。ニコッとするだけで二カ月後には白菜百個。この野郎、この野郎と辛い思いをするのと、ニコッとするだけで白菜百個、どっちが得ですか。・・・

 

笑顔は最高の化粧品。笑う門には福来る。常に心を明るく朗らかに保って、口角を上げて、笑顔という幸せな波動を放射して過ごしましょう。

 

(参)わらのお話し

禍を福に転じた世界

先日、ある病院長の「逆境を克服して充実した人生を!」のご講演で学んだことをシェアさせて頂きます。

セレンディピティ(serendipity)という言葉があります。H・ウォルポールが創作した言葉で、本来目的としていないことを偶然手にする・発見するという意味を持たせました。

元来は科学用語で、偶然を契機に新たな価値のある発見・発明に至る、あるいは掘り出し物を発見する能力という意味で使われていましたが、一般的に「禍を福に転じる」能力という意味でも使われるようになりました。

例えをご紹介します。

Ⅴ・フランクル先生は精神科医でしたが、ユダヤ人であったために第二次世界大戦中、ナチスに拘束されアウシュヴィッツなどの強制収容所に送り込まれました。しかし、常に死と背中合わせの地獄の3年を生き延びました。フランクル先生は「私たちを不幸にするのは危機的状況そのものではない。それに対する私たちの態度である。」と語っています。

また、大河ドラマでも有名な西郷隆盛や渋沢栄一も逆境から使命をつかんで人生を開花させて行っています。

そして、逆境や禍は大小ありますが、ほとんどの方が経験をしているでしょう。

その逆境や禍を福に転じる考え方は、その逆境や禍に人生の意味を見出して、プラスに転じていくことです。先程のセレンディピティであり、また何事も当たり前と捉えるのではなく、日常の中に常に感謝すべきことを見出すことをして行くと良いでしょう。

さて、死の恐怖のような強い体験後の障害にPTSD(心的外傷後ストレス障害)というものがありますが、多くの方がその体験を乗り越えてさらなる成長(PTG:心的外傷後成長)を遂げています。

様々な逆境を生き延びたサバイバーの心理状態を研究したA・シーベルト氏は、逆境を飛躍の契機にできる方々の特徴を7つ挙げています。

  1. 逆境の責任転嫁をしない
  2. 好奇心・ユーモアと笑いを絶やさない
  3. しなやかさ(二重人格的性格)を持っている
  4. セレンディピティとレジリエンス(適応能力)が高い
  5. 相乗効果・共感性・寛容さのメンタリティを持っている
  6. 直観力・創造力・想像力を備えている
  7. 自己イメージのバランスが良い

過酷なPTSDを乗り越えるには、悲劇・喪失体験者の語りを共感的に受け止める周りの理解・支援がとても大切になります。その後PTGを獲得して以下の成長を遂げて行きます。禍を福に転じた世界です。

  1. 人間として強さが備わる
  2. 人生に感謝できるようになる
  3. 他者と共感的な関係を構築するようになる
  4. 新たな役目や使命に目覚める
  5. 信仰心が芽生えたり、身の周りの森羅万象に対して畏敬・感謝の念が生じる(魂の成長)

幼虫がサナギを経て脱皮し、成虫になるように、禍の前と後とでは人の中身が大きく変わって成長できるのです。苦難は幸福の門であり、禍を転じて福となるのです。

ヘレン・ケラーは「人格は、平穏な中で簡単に成長することはない。試練と苦悩を通してのみ、魂は強化され、大志は鼓舞され、成功も達成される。」と述べています。

私たちは常に待たれている存在です。必ず希望があり成長を遂げると信じています。

病や逆境を好機ととらえて前に進みましょう

突然の大病の宣告や悩み、トラブルといった辛い出来事は誰にでもやってきます。

しかし、それを苦しい、辛いと嘆き続けるのでしょうか。

今回は、愛読書、月刊「致知」12月号の中の田坂塾塾長、田坂広志氏の「いまを生きよ、いまを生き切れ」より、若き日の長い大病の体験から「死中に活」を見出し、より良い人生や仕事を全うするための心の在り方、求められる覚悟をご紹介します。


「病とは福音なり、逆境とは好機なり」とは、病気とは一見不運なことのようで、実は幸運の兆しでもあるという、人生の真理です。私たちの覚悟次第で、好機に転じることができるのです。死中に活を見出すことができるのです。

では、どうすれば、人生の危機や逆境を好機に転じることができるのか。

それは、心に「ポジティブな想念」を持つことです。

その理由は、3つあります。

(理由1)喜びや希望、安心や感謝などのポジティブな想念に包まれると、生命力が横溢し、逆境を越える力と叡智が湧き上がってくるからです。

(理由2)ポジティブな想念を抱えていると、自分の周りからネガティブな想念の人が離れていき、ポジティブな想念の人が集まってくるからです。

(理由3)ポジティブな想念を持っていると、自然に、悪い運気が去っていき、良い運気を引き寄せるからです。

ここで、心には「双極性」の問題があり、「必ず成功する」と強く念じても、無意識の世界には、必ず「失敗するのではないか」というマイナスの想念が生まれてしまうのです。

では、どうすれば「心の双極性」の問題を超え、心にポジティブな想念を持ち、目の前の逆境を越えていくことができるのか。そのためには、ネガティブな想念が生まれない「絶対肯定の人生観」を定めることです。

それは、以下の「五つの覚悟」を定めた人生観です。

(第1の覚悟)「自分の人生は、大いなる何かに導かれている」と信じること。

 心の中に「不思議な安心感」と呼ぶべき、ポジティブな想念が広がっていきます。

(第2の覚悟)「人生で起こることは、全て深い意味がある」と考えること。

 人生で与えられる、いかなる逆境にも大切な意味があると受け止めることができるならば、心の中の後悔や慚愧、不安や恐怖などのネガティブな想念は、自然に消えていきます。

(第3の覚悟)「人生における問題、全て、自分に原因がある」と引き受けること。

 自分以外に原因があると思うと、ネガティブな想念が湧き上がってきます。自分に原因があると「引き受ける」ことは決して自分を責めることではありません。自分に原因があると受け止めることによって、自分の成長の課題に気がつき、さらに大きく成長をしていけると考える、極めてポジティブな想念なのです。

(第4の覚悟)「大いなる何かが、自分を育てようとしている」と受け止めること。

 「成長した自分を通じて、素晴らしい何かを成し遂げさせようとしている」と受け止めるとです。

(第5の覚悟)「逆境を越える叡智は、全て、与えられる」と思い定めること。

 逆境を越える叡智は必ず与えられると深く念じるならば、不思議なほど心が静まり、勇気が湧き上がってきます。

 

以上の5つの覚悟を持った「絶対肯定の逆境観」に、さらに大切な2つの人生観を身につけることです。

それは、「死生観」と「使命観」です。

「死生観」は、どんな逆境でも「命が取られるわけじゃないだろう!」「生きているだけ有り難い」という感謝と絶対肯定です。心が落ち着き、肝が据わり、その逆境を越えていく力が湧いてくるのです。

「使命観」は、自分の命を使う覚悟です。「自分は、この仕事を通じて世の中に光を届けよう」「自分は、この仕事に人生を奉げよう」と思い定めている人は、いかなる逆境がやってきても強いのです。

そして、最後に、以上の「逆境観」「死生観」「使命観」をさらに確固としたものとして身につけるためには、日々行うべき習慣があります。

それは、「祈り」の習慣です。

「何かして欲しい。こうなって欲しい」という「願望の祈り」ではありません。

一つは、すべてを大いなる何かにゆだね、ただ「導きたまえ」と祈る「全託の祈り」です。

もう一つは、いかなる逆境が与えられても、ただ無条件に「有り難うございます」と祈る「感謝の祈り」です。

この二つの祈りを日々の習慣とするならば、必ず「絶対肯定の想念」が身についていきます。


逆境の時、ぜひ上記から学び、心をポジティブに保ち、好機に転じていってください。

私も、朝の瞑想の後、アファメーションや「ホ・オポノポノ」「祈り」等を使っています。

「本物技術のプラズマ療法を中心とした統合医療が世の中に広まっていって欲しい」と願っています。

 

(参)月刊致知2021年12月号

見えたものがすべてではありません。思い込みを解放して生きよう!

今回は、愛読書の月刊致知7月号から「マジックで人々を“思い込み”から解放したい」という志を掲げ、精神科医兼マジシャンとして異色の活動を続けている志村祥瑚(しょうご)さんのお話しをご紹介します。志村さんは、平成24年20歳の時にラスベガスジュニアマジック世界大会優勝。平成29年からは女子新体操日本代表のメンタルコーチを務めるなど、精神医学とマジックを融合させたオリジナルのメンタルトレーニングを確立。銀座駅前メンタルクリニック院長として診療されています。


・・・外来で治療する時や講演やメンタルトレーニングを行う時も、実際にマジックを披露しています。

精神医学とマジック、なぜこの二つを?と多くの方が疑問を抱くと思いますが、実は人が悩むのもマジックで騙されるのも原理は同じで、どちらも“思い込み”によるものなのです。

・・・意識はカメラのレンズのようなもので、ピントがあったところは見えますが、そうでないところは意識外に押し出され、視界に入っていたとしても見えなくなってしまう。

これはマジックだけでなく人生についての考え方も同様です。外来にいらっしゃる方の中には「コロナ禍で行き詰まり、死ぬしかない」「試合のレギュラーになれなかったからもう終わりだ」と思い込みや囚われによって視野が非常に狭まってしまった方が多くいらっしゃいます。そうした方々に、初めから言葉で“思い込み”について説明してもなかなか理解していただけないので、マジックを通じて、自分が見ていると思っていたものがすべてではないとお話ししているのです。

・・・私たちの脳には一秒間に七ギガバイトもの情報が入ってきているといわれています。視覚、聴覚、味覚など様々な手段がありますが、それらをすべて意識することができないため、無意識下で取捨選択しています。例えば、今この瞬間、瞬きをしていることやお尻がイスに接している感覚を意識していましたか?・・・

・・・思い込みは自分では気づきにくいものですので、こうしてマジックのタネ明かしをして、意識のフォーカスを広げてもらっているのです。

・・・一番脂が乗ってこれからだという時に病に伏せ、がんが骨まで転移していて半身不随。毎日「死にたい、死にたい」と繰り返していました。・・・学生であった自分に何ができるか分からなかったものの、得意だったマジックを患者さんの前でいくつか披露しました。すると、患者さんの表情が明るくなったので、過去や現実は変えられないけれど、いまマジックを楽しめたように、意識を変えれば人生も楽しめるようになるとお伝えしました。意識って、テレビのチャンネルみたいなものなんです。

テレビにチャンネルがいくつかあるのと同様、人生にもチャンネルがたくさんあります。にもかかわらず、その方は「なんでがんになってしまったのだろうチャンネル」ばかりをずっと見ていたんです。・・・このお話をしたところ、翌日は廊下にも音が漏れるほどの大音量で動画を見ていて「これ面白いよ」と話しかけてくれるまでに元気になりました。昨日と現実は変わっていません。それでも「いま」を楽しめるようになった。この体験が後に、マジックと精神医学を融合したパフォーマンスへと繋がっていくことになりました。

・・・僕がこの活動を通して最もお伝えしたいのが「見たものがすべてではない。どんなにリアルだと思っても、イリュージョンかもしれない」ということです。悩み苦しんでいる渦中は「死にたい」「行き詰った」と思うかもしれません。しかしそれは自分の思い込みに囚われているからであって、本当の現実ではありません。どんなに暗闇だと思っても、どこかに必ず光があります。

・・・マジックの場合、タネ明かしがまさに一灯がともる瞬間ですよね。同じように、それぞれの人生において意識のフォーカスを変えることで、自らの思い込みに気づいてほしい。それが一灯となり、明るい人生を拓く鍵になると信じています。

 

ぜひ、日ごろの面白いことを見つけて笑ったり、感謝のタネを見つけていったりして行きましょう。私の愛読書「月刊致知」をぜひご購読してみてくださいね。

 

(参)月刊致知2021年7月号