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骨質を担うコラーゲンにも「善玉」と「悪玉」があります!

骨の健康では良く「骨密度」という骨量が話題になりますが、骨の質も重要です。その「骨質」は強さとしなやかさを表し、主にコラーゲンの質によります。

そのコラーゲンにも実は「善玉」と「悪玉」とがあります。善玉コラーゲンは、弾力性を保ちながら骨を強くするのに対して、悪玉コラーゲンは骨を硬くするだけで陶器のようにもろくしてしまいます。

この善玉と悪玉の違いを決定づけているのが「ホモシステイン」という物質と「糖化」という現象です。

ホモシステインは、必須アミノ酸であるメチオニンが体内で代謝される途中の物質で、ビタミンB群の働きで別のアミノ酸になったりしますが、ビタミンB群が少ないと増加して行きます。一般的に血中ホモシステイン値が高いと動脈硬化になりやすく、心疾患にもかかり易いとされています。

そして、増えたホモシステイン自身は酸化されると、体内の酸化ストレスを高めて、その結果、糖とタンパク質が結合した糖化最終産物(AGEs)が産生されやすくなり、産生されたAGEsがコラーゲン分子の架橋を過剰に形成し、悪玉コラーゲンとして肌や骨のしなやかさや適度な弾性が失われて行きます。

事実、大腿骨頸部骨折した高齢者の骨には悪玉コラーゲンが多く、血中のホモシステイン濃度が高いことが分かっています。

ですから、コラーゲンの悪玉化を防ぐためには、ホモシステインの代謝に関わるビタミンB群の内の「葉酸、ビタミンB12」や「ビタミンB6」を補うことが重要です。また、酸化ストレスを抑え、正常なコラーゲンの生成を促すビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質の摂取を心がけて行きましょう。

ちなみに、腸内細菌も「葉酸、ビタミンB12」、「ビタミンB6」などのビタミンを作ってくれています。ですから、腸内環境を整えて、細菌の力を最大限借りることも大事です。

 

(参)老化を止める

[健康法/栄養]2023.04.26