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遺伝子性乳ガン、卵巣ガン患者さんの新たなガン発症を防ぐために、健康な乳房を予防的に切除する手術に保険適用が決まったことに対して、本質的な観点から考えてみましょう。

先日、12月13日、厚労省が、遺伝性の乳ガン、卵巣ガン発症の患者さんの健康な乳房の予防切除を公的医療保険の適用対象とすることを決めました。 専門家等は、予防切除によって新たな発症や死亡のリスクの低減や治療の選択肢の増加は大きな前進と評価しているが、本質的にはどうでしょうか? 2013年に女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、ガンを発症する前の両方の乳房を予防切除したこともあります。 今回は、生まれつきBCRA1又は2という遺伝子の異常によってガンのリスクが高まる「遺伝性乳ガン卵巣ガン症候群(HBOC)」の患者さんが対象になりましたが、もう少し深く理解してみましょう。
まず、「遺伝性乳ガン卵巣ガン症候群(HBOC)」について、現在日本では、新規遺伝性乳ガンは年間9万人の内3~5%(約2700~4500人)、新規遺伝性卵巣ガンは年間1万人の内約10%(約1000人)発症しています。 このHBOCの特徴は、以下の通りです。 ・若年で乳ガンを発症しやすい ・トリプルネガティブの乳ガンを発症しやすい ・乳ガンと卵巣ガン(卵管ガン、腹膜ガンを含む)の両方を発症しやすい ・男性で乳ガンを発症しやすい ・家系内にすい臓ガンや前立腺ガンになった人がいる ・家系内に乳ガンや卵巣ガンになった人がいる ここで、BRCA(1、2)遺伝子については、誰もが持っています。本来、これらの遺伝子は、細胞に含まれる遺伝子が傷ついたときに正常に修復する働きがあります。しかし、このBRCA遺伝子に生まれつき変異があり(1の変異パターンは約600種類、2は約300種類あります)、さらに本来の機能が失われると、乳ガンや卵巣ガンにかかりやすいことが分かっています。 そして、このHBOC(遺伝性乳ガン卵巣ガン症候群)の場合、もう一つの乳ガンにかかる可能性は40~90%、卵巣ガンにかかる可能性は10~60%と高率なので、確かにHBOCの患者さんやBRCA遺伝子に変異を持っている方はとても不安でしょう。 ですから、早めの検診で予防しましょうと言っているのです。
しかし、今ガンが増加している中で、早期発見でこのBRCA遺伝子の変異のある方に、マンモグラフィーやその他電離放射線は、よりガン化のリスクを増加することを理解すべきです。 というのも、もともとBRCA遺伝子は傷ついた遺伝子の修復に関連する遺伝子です。その遺伝子(DNA)の二本鎖切断を起こす主な原因のX線やγ線などの電離放射線は当然致命的になります。BRCA遺伝子変異を持たない場合であっても、検査時に浴びるX線によって、発ガン率が何倍にも高まることが知られています。ですから、頻繁なこれらの検診はとても危険なものですし、BRCA遺伝子変異の場合にはマンモグラフィーは致命傷となります。 本来、BRCA遺伝子の重要度は高くはないと考えられます。本来の正しい食生活や生活習慣を送っていれば、めったに発現することはありません。 また、傷ついた遺伝子が多く発現してくれば、当然、アポトーシスによって排除されるはずです。 「遺伝子の損傷がガン化の直接原因ではない」ので、まずは体内環境の悪化を防ぐことが第一義なのです。 そのためには、増ガン物質として知られる加工肉や乳製品、精製された糖質等をひかえることなどと食事を整えることが必要です。性ホルモンの代謝異常も大きな悪影響を及ぼしているので、そのこともふまえて、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜をしっかりとることやオメガ3の油をしっかりとることが大切です。 また、乳管上皮細胞が主にガン化することを考えると、小胞体ストレスや乳房を締め付けるいわゆる補正下着、タイトなブラジャーの着用をやめることなども出てきます。
まとめると、遺伝子変異云々よりも先ずは「なぜ、ガン化しなければならなかったのか?」を考えることが重要なのです。先天的にしろ後天的にしろ、遺伝子変異は直接のガン化の原因ではありません。また、小手先の対処療法ではガンの完治は出来ません。人間の知恵よりも、細胞の知恵のほうが格段に優れています。 ガンは周囲の体内環境が適正になれば、ガン幹細胞は正常に戻ります。 ですから、本質的な対処に専念すべきなのです。 また、アポトーシスを最大化するにはプラズマ療法が現時点では唯一の最高のものです。 そして、早期発見と称して実はとても危険な検診よりも、がん活性消滅療法(CEAT)が現時点では最良な早期発見法、対処法になります。 ガンの予防や治療のファーストチョイスに、早くプラズマ療法やCEATが来る世の中になる日を実現すべくこれからも頑張っていきたいと思います。 (参)特定非営利活動法人日本HBOCコンソーシアム