ファスティングケトン体”βヒドロキシ酪酸”の働きを理解しよう!
ファスティングには以下のように、さまざまな有効な働きがあります。
- 活性酸素が減り、炎症体質が改善します。
- ミトコンドリア系が活性化し、エネルギー効率が良くなります。
- がん細胞のアポトーシスが働きます。
- 長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子が活性化されます。
- 細胞が新品化します。
これらのように、あらゆる細胞が活性化して行きますが、ファスティングによる驚くべき効果のカギを握るのが“ケトン体”です。
ケトン体には、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンの3つがありますが、体内でエネルギーになるのが“β-ヒドロキシ酪酸”です。ここから産生されるエネルギーはブドウ糖よりはるかに大きく、ファスティングで1カ月以上も生きられるのはβ-ヒドロキシ酪酸のおかげです。
β-ヒドロキシ酪酸は血液脳関門を通り、脳のエネルギーになりますし、脳細胞を保護し、改善するため、記憶力が良くなったり、頭の回転が良くなったり、めまい、頭痛、頭重、不快感等の脳の不定愁訴が取れたりと良いことずくめです。
脳波もα波が増加することを、東北大学医学部の研究で確認されています。α波は、リラックスしている時に現れる脳波です。
さて、良いことずくめのケトン体ですが、ファスティングによってケトン体の産生量が増えていくのは、ファスティングを始めてから4~7日後からです。ですから、1日断食や終末断食などでも効果はありますが、真の効果を期待するなら1週間以上が望ましいのです。
肉体的な負荷の多い時期を避け、収穫の秋が終わったころに、また、皆さんとグループファスティングをしてみましょう。
(参)食物養生大全、「断食力」で脳と体が若返る