スタッフ公式ブログ

あなたの異常な体のだるさ。もしかして、うつ?・・・いいえ、それは「副腎疲労」かも知れません

あなたの異常な体のだるさ。もしかして、うつ?・・・いいえ、それは「副腎疲労」かも知れません

いつも疲れている。ベッドから起き上がれても、動き出すことが難しい。全てのことが億劫。 ・・・それは、「副腎疲労」かも知れません。 「副腎疲労」は主に、長年のストレスと栄養失調、体内の炎症がきっかけで「うつ病」のような症状をもたらす病気です。最近、このような症状の方がとても増えています。 「副腎疲労」はストレスと栄養失調と炎症により、副腎が疲労して様々な症状を引き起こす症候群です。 このような症状があります。 ・朝が起きられない、起きるのが辛い ・目覚まし時計が鳴っていても起き上がることができない ・十分寝ているにも関わらず疲れがとれない ・ベッドから起き上がれても動き出すことが難しい ・いつも疲れている ・以前は楽しかったはずのことでも疲れてしまう ・全てのことが億劫 ・塩分が欲しくてたまらない ・しょっぱいものにさらに塩をかけてしまう ・毎日をやっとの思いで過ごしている ・同じことをするのに以前の何倍もの努力が必要 ・ストレスに対処できなくなった ・以前は気にならなかったことが気に障る ・以前に比べて我慢ができなくなった、イライラすることが多い ・性欲が低下した ・けがや病気が治るのに時間がかかるようになった ・風邪が治るのに1カ月、切り傷が癒えるのに数週間かかってしまう ・立ちくらみがする ・うつ症状がある ・人生に意味を見出せないと感じる ・何をしても楽しくない、興味を持てない ・PMS(月経前症候群)が強い、または悪化した ・のぼせ、疲れがある ・チョコレート、コーヒーやタバコを欲する ・カフェインがないと頑張れない ・コーヒーやお菓子で何とかつながないといられない ・食事を抜くと症状(倦怠感など)が悪化する ・考えがまとまらない、優柔不断になった ・生産性が低下した、何かとはかどらない ・記憶力が低下した ・朝は調子が悪く、午後でもなんとか動いているが、夕食後は元気になる 副腎は両側の腎臓の上に位置する直径3cmほどのピラミッド型の臓器で、脳からの指令に応じて様々なホルモンを分泌し、生体を維持しています。 数多く分泌されるホルモンの中でも一番重要なのが、この副腎から分泌して元気を出させたり、ストレスを打ち消す働きをもつ「コルチゾール」です。 「コルチゾール」の分泌量は1日のうちで大きく変動します。朝に多く分泌され、昼過ぎには減り始め、夜にはほとんど出なくなります。 ところが、絶え間なくストレスがかかったり、身体のどこかに炎症が起きていたりすると、副腎は体を守るために1日中コルチゾールを出さなくてはなりません。 ストレスがかかりっぱなし、炎症が起きっぱなしだと、副腎がだんだんと疲れてきます。最終的には「コルチゾール」を出すことが出来なくなってしまいます。これを「副腎疲労」といいます。 一般的に副腎の機能低下症としてはアジソン病が有名ですが、副腎疲労はこのアジソン病とは異なるものです。 副腎は、栄養素の要求度が高い臓器であり、副腎疲労には特に栄養療法や自然療法が奏功します。副腎疲労は、ストレスや炎症がなければ、食事を見直すことで、自分で改善できる病態です。 まず、原因のストレスを考えてみましょう。 24時間ストレスが続くと、自律神経系の交感神経が優位になります。低血糖になったりして、やる気・元気がないのをアドレナリンやノルアドレナリンが24時間鼓舞し続けることになります。この状態で乗り切るために、甘いものやカフェインに頼ることになりますし、一方で、睡眠の質が低下したり、副交感神経系で働く胃腸の働きも低下することになります。 次に、慢性の炎症を考えてみましょう。 怪我や風邪、リウマチやアトピー性皮膚炎などでは、常に炎症を抑えるように24時間コルチゾールが必要で、副腎にかなりの負担を強いることになります。 しかし、これらのような明らかな炎症ではなく、歯周・口腔内、上咽頭、胃腸や肝臓などの特に自覚症状の乏しい隠れた感染や炎症でも同様に24時間副腎に負担を続けていることになります。 例えば、腸において、甘いものや乳製品のカゼインなどの食事により炎症が起き、リーキーガッド症候群が引き起こされていると、インスリン抵抗性を引き起こしたり、脂肪肝といった次の炎症を引き起こすことになります。 最後3つ目の食事の内容を考えてみましょう。 普段、血中のブドウ糖はそれほど多くはありません。食事の摂取から2時間もすればほとんど使い果たされてしまいます。その時に、糖新生といってコルチゾールやアドレナリン、ノルアドレナリンなどの刺激で肝臓でグリコーゲンなどからブドウ糖を作り出すことで、血中のブドウ糖(血糖)を維持しています。 ところが、副腎疲労でコルチゾールの分泌が低下すると、糖新生がうまくいかなくなり、低血糖を起こしやすくなります。その時に、甘いものを欲したり、交感神経を優位にすることで、何とか体を動かそうとするわけです。 参考までにM.LamDrの提唱している副腎疲労の4つのステージを紹介します。 ステージ1:警告反応(闘争と逃走反応) ストレス源にさらされて警告を出し、ストレスを克服するための反応が高まっていく段階。コルチゾールが増加。疲労は非常に軽い。パフォーマンスは十分ではないが、日常の機能は保たれる。 病的な状態として認識されることはほとんどなく、コーヒーを飲むなどの無難な社会的代償行動でマスクする。多くの現代社会の生活の一部はこの状態だと思われる。1日をコーヒーによって始めようとしている人はすでにこのステージ。 ステージ2:抵抗反応 慢性の深刻なストレスによって、身体の要求に十分なコルチゾールを産生できなくなってくる。普段より多く休憩を要し、翌朝疲れが取れない不安が始まる。寝つきが悪くなり、何度も目を覚ます。 PMSや月経周期の不順が表面化し、甲状腺機能の低下を示唆するような症状(寒さに弱くなる、代謝が落ちるなど)がよく見られるようになる。甲状腺ホルモン剤、エストロゲンがよく処方されるが、ほとんど症状は改善しない。 一般的に検査結果は正常範囲であり、何ら具体的なアドバイスももらえずに帰ることになるが、抗うつ剤を処方されることもある。 ステージ3:副腎疲労 副腎機能はさらに衰弱するため、高まるコルチゾールの産生の需要に答えられず、コルチゾール産生は逆に低下し始める。体の生き残りのためのエネルギーを保持する方向にシフトするため、体は減速モードに入ってエネルギー産生のために筋組織を壊し始める。 それが、繊維筋痛症状であり、集中力低下、不眠、うつ症状を呈してくる。 ステージの後半には、食後のアドレナリンラッシュや血圧不安定、低血糖、不安神経症が強く出てくる。生産的な時間はほんの2、3時間であり、そのほかはベッドで休んでいるようになります。 ステージ4:副腎不全 完全な燃料切れ、消耗状態です。心血管虚脱と死の危険。アジソン病(副腎不全)とほぼ同様の症状。突然の下部の背中、腹部または足を貫くような痛み、高度の嘔吐と下痢、脱水、低血圧と意識喪失なども起こりうる。

「副腎疲労」改善法

① ライフスタイルの見直し あなたのエネルギーを奪う人、奪う仕事、奪う食物を遠ざけましょう。 一番の問題は対人関係なので、会わなくて済む人には会わないようにしましょう。どうしても会わなければならない人には、自分の状態について話し、自分の体を分かってもらいましょう。 ② 副腎をリラックスさせる事 日常生活全般をリラックスさせる方向に持って行って下さい。ゆっくりよくかむ食事をし、無理しない範囲でウォーキングなどの有酸素運動を取り入れ、マインドフルネスなどの瞑想、呼吸法などもして見て下さい。また、副腎は他の組織よりビタミンCを必要としている臓器なので、ビタミンCも積極的にとることが重要になります。 ③ 食事の見直し 副腎疲労の方は腸内環境が良くありません。腹部の膨満感、便の形が不安定、便のにおいが強い、下腹部痛があるなど、腸内で悪玉菌が増え、異常発酵が起こっているサインです。腸が悪いと、必要な栄養素の吸収も出来ず、さらに副腎に負担を掛けてしまいます。 副腎疲労の方で、低血糖症に対して糖質制限食が良いと思って試してみたが、悪化する人も出ます。 糖質制限食の権威である江部先生は、糖質制限食が適応にならない場合について、血液検査で血清クレアチニン値が高値で腎障害がある場合と、活動性の膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症を上げています。 糖質制限食自体が相対的に動物性タンパク質に頼りがちで、どうしても腸内環境を悪化させてしまいます。 炎症を起こさない食品、糖化度の低い食品、血糖を強く上げない食品を中心にして、さらに腸内細菌が善玉優位になるよう乳酸菌や食物繊維を多くとるようにしていきましょう。 同時に、砂糖、パン、乳製品、加工食品は控えて下さい。 (参)分子栄養学実践講座、食べてうつぬけ、パンと牛乳は今すぐやめなさい

[ブログ]2019.06.12