がんは過程(process)であり、実体はありません?
がんは細胞に変異が起こるのではなく、病気の場で形作られていくということは、すでに19世紀にドイツのヨハネス・ミュラーらによって提唱されていました。 現在では、従来の「体細胞遺伝子変異説」に代わる理論として、米国タフツ大学の生物学者ソーネンシャインらによって「組織形成場の理論(TOFT)」とまとめ直されています。 生命体が受精卵から多細胞になり、さまざまな組織・器官へと発達をとげる生命場を専門用語で、「形態形成場(morphogenetic field)」といいます。「形態形成場」でエネルギーが十分供給できる場が「健康の場」で、エネルギー供給が十分でない場が「病気の場」です。 健康な場であれば、たとえ細胞がダメージを受けたとしても、それを修復するか、修復不可能な場合は細胞が自発的に消失(アポトーシス)し、きれいに掃除されます。ところが、「がんの場(キャンサー・フィールド)」の場合は、細胞のダメージを修復するエネルギー量が不足しているためにさらに無秩序に分裂・増殖を繰り返すことになります。 このように、がんは無秩序に増殖を繰り返すことで、その構造・機能が変質していく過程を見ているのに過ぎないのです。 そして、がん細胞は細胞内がむくんでいます。水疱瘡や蕁麻疹もがんと同じく炎症によって、細胞がむくんで皮膚に塊(膨疹)ができます。蕁麻疹の皮膚の出来物を“異物”ととらえて、外科的に切除することはありません。なぜなら、それは皮膚の細胞が炎症で腫れている“過程”であり、異物ではないことを知っているからです。 がん細胞も同じく、組織形成“過程”であり、がんを外科的に切除することは、蕁麻疹を切除することとまったく同じでナンセンスなのです。 がんの組織異常過程を外から眺めると、あたかも何か異物が出来ているように見えるだけで、それは「幻(illusion)」に過ぎないのです。 がん細胞は、限られたエネルギー量で何とか生きながらえているだけですから、正常細胞の構造・機能には遥かに及びません。 がん細胞は、実体のある独立した悪い細胞がウイルスやバクテリアのように増殖しているわけではなく、分裂・増殖の仕方に秩序がない正常細胞と考えるべきなのです。 したがって、がんという異物のような実体(entity)が独立して存在しているわけではありませんし、その“幻”に対して攻撃するという発想は根本的に間違っているのです。
以上のがんのとらえ方は、以前お伝えした「がんは環境の悪化により生き残るために姿をかえている」のに共通していますし、姿が異常な形態をとれば、当然その組織の固有振動(波動)も異常を示します。そして、その正常化のための正解は、体内環境の改善や生体場の正常化、正常波動による修正などになるでしょう。 (参)ガンは安心させてあげなさい