過剰なリンの恐い顔
私たちの現代の食品には食品添加物はなくてはならない存在になっています。それは「日持ちを良くする。カビを抑える。形を整える。味を調整する。色をキレイに見せる」等の役目があるからです。
その中で、リンは添加物の中では大きな役割を持つ代表的なミネラルです。特にリン酸化合物として、味を良くしたり、変色を防ぎ、色をキレイに見せたり、形を整えたりする目的で使われています。
種類として「かんすい」「PH調整剤」「酸味料」「結着剤」「乳化剤」「膨張剤」などがあり、中華麺や清涼飲料水、乳製品、加工肉、魚肉練り製品などの食品例があります。
もともとリンは、自然界の食品に多く含まれていて、私たちの体に必要なミネラルの一つですが、食事に無頓着であればあるほど、リンは過剰に摂取されてしまうのです。
特に、肉や加工食品などのリンは腸でカルシウムと結びつき、その吸収を妨げてしまいます。すると、体は自分の骨を溶かして血液中のカルシウムを補おうとします。そのため、リンが多いと骨が溶けやすくなります。
さらに、骨から溶け出たカルシウムが石灰化して血管内壁にこびりつき、血管が硬くなる動脈硬化を進めます。その結果として血圧が上がったり、腎機能が悪くなったり、心筋梗塞などを引き起こしやすくなったりするのです。
また、リンの過剰摂取で起きる症状には、腹痛、下痢、膨満感、吐き気といった胃腸症状やアレルギーなどもあります。
さらに、腎臓にも甚大な被害を及ぼします。腎臓の悪い人は、そもそもリンの排泄がうまくいかず溜まりやすくなり、それによってさらに腎機能が悪化するという負のスパイラルに入ります。人工透析にならないよう、専門の医師は食品添加物としてのリンの摂取量について詳しくアドバイスしています。
深夜にカップ麵をすすって夜更かしする人は、腎機能低下や心筋梗塞のリスクが高くなってしまうでしょう。(漢方的には腎虚、老化を加速させてしまいます)
また、加工品をよく利用したり、乳製品を健康に良いからと摂り過ぎている人は骨粗鬆症のリスクを高めてしまうでしょう。(乳製品自体に骨をもろくして骨折率を高めてしまいます)
このようにリンの過剰摂取はボディーブローのようにじわじわと体内環境を悪化させます。
ですから、リンを含む加工食品には特に気をつけて行きましょう。
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