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B級ご当地グルメ・B-1グランプリ第1位に選ばれた”甲州鳥もつ煮”の致し方ない姿を見てみます

2010年、第5回B級ご当地グルメの祭典B-1グランプリin厚木で、甲府ご当地グルメの「鳥もつ煮」が第1位のゴールドグランプリを受賞しました。

この「鳥もつ煮」は、鶏の砂肝、ハツ、レバー、きんかん(産まれる前の卵)などを甘く濃厚な醬油ダレで照り煮した甲府独自の料理で、昭和25年頃から甲府市内の蕎麦店で提供されています。

お酒のつまみの定番で、お蕎麦屋さんで行う仲間との無尽(古くは互助扶助の民間金融制度でしたが、現在では山梨独自の仲間との飲み会や旅行)でも毎回提供され、美味しく頂いています。

しかし、この「鳥もつ煮」は普段食べているわけではありません。多くの人が、無尽という非日常での料理でしょう。


前回「肉は嗜好品」だとお伝えしましたが、今回のモツやホルモンといった動物の内臓肉は特に注意すべき点をご紹介します。

それは、「シアル酸」です。

このシアル酸は、糖鎖と呼ばれるものの構成成分であり、本来細胞の表面に着いている産毛のようなアンテナです。私たちの体内にも存在していて、さまざまな情報をキャッチして細胞同士のコミュニケーションに極めて重要な役割を担っています。

しかしシアル酸は、特に動物の赤身肉や乳製品に多く含まれていて、摂取した人の発がんリスクを高めることで知られています。この畜産用の哺乳動物にみられる特定のシアル酸は人間には存在しない種類であるため、私たちの体内に取り込まれると、免疫細胞(白血球)が異物や外敵であると認識し、このシアル酸に攻撃を始めることが知られています。このため、肉類などの高シアル酸食品を頻繁に摂取していると体内で慢性炎症を引き起こし、やがてはがんや心臓病などのさまざまな炎症性疾患につながっていくのです。慢性炎症はアスリートのコンディショニング不良にも直結します。

そして、普通の筋肉組織よりも、脾臓や肺、心臓、腎臓、肝臓などの内臓肉に、シアル酸が多く含まれていることが分りました。いわゆる「モツ」や「ホルモン」「レバー」などです。

さらに、これらの内臓肉を加熱調理するとシアル酸の濃度がさらに上昇するので、ただでさえ高リスクの食品がさらに高リスクになっているのです。

「普通の肉よりも低カロリーでヘルシー」などというイメージなども手伝って、もつ鍋やモツ煮込みを好んで食べたり、焼き肉でホルモンを選んだりする人は、これからは普通の肉以上に健康を脅かす恐れがあるということを理解して行ってください。


私の地元山梨のB級グルメの鳥もつ煮に限らず、焼きそば、餃子など多くのB級グルメをみると、糖質過多、糖化、酸化、炎症のオンパレードの残念な食品です。ですから、このブログで学んだ方は、これからは「肉は嗜好品」「B級グルメも嗜好品」という付き合い方をして行って下さい。

パンや牛乳をはじめ、今回の肉類も嗜好品だということを肝に銘じて、がんやその他、深刻な病の予防のためにも控えて行きましょう。

 

(参)超人をつくるアスリート飯、パンと牛乳は今すぐやめなさい!

[ブログ/]2021.05.01