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習慣を変える連想法

人類が数億年以上の長い月日を生き残っているのは、常に危険を察知して警戒して行動していたわけで、そのため、人の心の奥には警戒心や恐れなどのマイナス感情が押し込まれています。ですから、ついついマイナスな感情や言動が出てくるのは致し方ない面があります。

しかし、人間はこの世の中を楽しく過ごし、社会を少しでも良くして次世代に渡して行く義務があります。マイナスな言動ばかりでは、健康を損ねたり、社会を良くすることはできません。

今回は、潜在意識の中にあるマイナス感情という観念要素を入れ替えて、プラスに物事をとらえて積極的な言動になり、健康や幸せを手にするのに効果的な「連想法」をご紹介します。

これは、有名な中村天風氏の教えの一つです。ビックリすることに、今大リーグで活躍している大谷翔平選手も日本ハムの時に天風氏の本も繰り返し読んでいたとのことです。納得ですね。

この「連想法」は、自己暗示法の一つです。想像力を利用して、寝るまでの間、心が明るく楽しくなるようなことだけを寝床で思い浮かべる方法です。寝がけに行う理由は、寝ぎわの大脳の活動が低下して暗示されやすくなっているからです。想像したことや考えたことは皆暗示となって、潜在意識に強く印象づけられます。

人は同時に二つのことを考えられません。毎晩、明るく楽しくなるようなことだけを考えていると、マイナスのことを考えなくなります。

日中あったいやなことや辛いこと、腹立たしいこと、心配なことが、寝がけに脳の抑制がゆるみ、再び思い出されてくるものです。そこをあえて「そんな考えは明日に回そう」と棚上げし、プラスの連想を行います。

それでもマイナスが浮かぶようなら、マイナスをそのまま放置します。その上で強制的にプラスのことを考えるのです。自分の心ですから、出来ないことはありません。人は同時に二つのことを考えられないので、マイナスは自然に消え去ります。

時に、楽しかった思い出の写真を用いるのも効果的です。

他にも、昼間にやる修行法があります。通勤や通学の電車などで積極的なことだけを集中的に考えるのです。この方法を天風氏は、連想法を応用した修行法「連想行」と呼んでいました。一定時間、積極的なことを連想する訓練です。

肉体は病んでも心まで病むことはありません。ぜひ、この連想行を実践してみて下さい。

また、丸山敏雄氏の万人幸福の栞の明朗愛和の章にも同様のことが書かれています。以下に紹介してこのブログを終わります。

・・・一人の明朗な心境は、その人の肉体健康の元であり、家庭健康の中心であり、事業健康の根源である。うち沈んだ、暗い、よわよわしい心の持主は、きっと体が弱い。・・・

明朗の心、一日も一分も曇らしてはならぬのは、人の心である。・・・

真に正しい事とは、まず己が救われ、それと一緒に人が救われることでなくてはならぬ。明朗こそ、まず己が救われるともしびであり、己のかかげたこの燈火で、人もまた救われる。そして世の中が光明に輝いて来る。

 

(参)中村天風「自力」で運命を動かせ、万人幸福の栞

[ブログ/健康法]2022.06.15