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エドワード・ハウエル博士の酵素栄養学を理解しよう!

「酵素の神様」と言われるエドワード・ハウエル博士(1899~1986)は50年以上も酵素の研究を続け、「酵素栄養学」を1985年に出版しました。 酵素は人間のみならず、あらゆる生物に存在します。人間はもちろん動物も植物もあらゆる生物は酵素なしでは生きられません。 ゆえに、酵素は第9番目の栄養素として、特にタンパク質をはじめ他の8つの栄養素が「資材」なのに対して、酵素のみが「作業員」となります。 ちなみに、他の8つは、(1)タンパク質、(2)炭水化物、(3)脂質、(4)ビタミン、(5)ミネラル、(6)食物繊維、(7)水、(8)ファイトケミカル(抗酸化物質)になります。
さて、酵素は「適応分泌の法則」といい、基質によって出現するものが決まっています。例えば、炭水化物であればアミラーゼ、タンパク質であればトリプシンというように、基質によってそれぞれに適した消化酵素が分泌されます。 また、酵素は毎日遺伝子(DNA)が生産し、その生産量は徐々にですが減っていきます。そのため酵素を無駄遣いすると寿命が短くなります。 そして、ハウエル博士の長年の研究により、人間の体内ですさまじい勢いで化学反応による新陳代謝を促すのに絶対不可欠な物質としての酵素を解明していきました。 ハウエル博士は、酵素には生命力があるとして、酵素のことを「生命の光」と呼ぶほどでした。 酵素を唯一「生命のある栄養素」と見なし、酵素以外の栄養素を「資材」に例えました。さらに、「1日の生産量が一定」であることを発見しました。 体内には酵素の量は、消化に使われる酵素は24種類、代謝に使われる酵素は約2万種類もあります。 人間の酵素量は、悪しき生活習慣などで無駄遣いをしなければ、一生分あるとされています。 ちなみに、古代バビロニア人の平均寿命は180~200歳と解明されていて、日本の縄文人も超長寿だったと言われています。それは、ローフード(生食)、プラントフード(菜食果食)、ホールフード(全体食)の特徴を持っていたためで、まさに酵素たっぷりの食事になります。
さて、「酵素は1日に一定量しか産生されない」と言いましたが、その酵素の生産はほぼ夜間、眠っている間だけです。ですから、夜しっかりと睡眠をとらなければ、次の日の活動が鈍ります。 また、加齢とともに毎日わずかに酵素の生産量が減少していくことが老化ということになります。 酵素は、おおまかに「消化酵素」「代謝酵素」に大別できますが、消化が円満に行くと代謝はスムーズに行きます。しかし、消化が悪いと代謝がおろそかになります。 ちなみに、1食しっかり食べると消化と代謝でフルマラソンを走るのに相当するエネルギーが消費されると言われています。 健康のためには、酵素たっぷりの食生活を心がけることが大切で、そのことにより代謝酵素を温存することになります。 不健康の一面は、酵素が消化エネルギーにより多く費やされてしまうことです。 具体的には、過食や夜遅い食事、加熱食、高GI食、糖化した食事、添加物の多い加工品等になります。 ですから、消化酵素の無駄遣いにも気を使って過ごして行きましょう。 さまざまな病気が酵素の活動低下が影響しています。もし病気があれば、健康を回復するために代謝酵素がしっかり働けるよう、消化に負担を掛けないようにしましょう。 「元気をつけるために無理をしても食べたほうが良い」と思わないでください。 動物を見れば、体調が悪い時には何も食べずにじっとしています。食べ物を口に入れずに、ファスティング(断食)することで消化酵素を温存させ、代謝酵素の働きを取り戻す術を本能的に知っているのです。 私たちも動物の自然の摂理に即した生き方に学んでみましょう。 (参)食物養生大全