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コレステロールに悪玉はいません

コレステロールそのものには、善玉も悪玉もありません。 便宜上使っている悪玉コレステロールのLDLコレステロールは、肝臓から細胞に送り届けられるコレステロールで、細胞の構造や働きに重要な役割を担い、重要なホルモンの原料になります。 一方、善玉と呼んでいるHDLコレステロールは、余ったコレステロールや古くなったコレステロールを細胞から回収して肝臓に戻す役割をしています。 ですから、本来役目の違いのコレステロールに善玉も悪玉もないのです。 もし、善玉のHDLコレステロールだけが増えすぎると、逆に細胞からコレステロールが回収され過ぎて、細胞がコレステロール不足になってしまう可能性があります。特に、コレステロールを多く必要とする脳や神経細胞、さらには免疫細胞のコレステロール不足による活性低下は問題になります。 今後はもう、善玉だの、悪玉だのというレッテル張りはやめましょう。
それに、前回お伝えしたコレステロールが大切な3つの理由からの他にもコレステロール低下剤による弊害があります。 それは、私たちの体がコレステロールを合成している途中の物質から枝分かれしてできるコエンザイムQ10(ユビキノン)ドリコール(細胞の機能に重要な役割を持つ糖タンパクの糖部分の原料)もできにくくなります。 特に、コエンザイムQ10はミトコンドリアでエネルギーを生み出すのに必須な成分で、具体的には、活性酸素を消去する、免疫力を高める、心臓の働きを高める、血圧を下げる、使われたビタミンEを産生する、といった働きがあります。 要するに、コエンザイムQ10は「命と元気と若さの元」なのです。コレステロール値が下がっても、若さと元気の元まで失ってはどうしようもありません。 また、コレステロールと心筋梗塞との間に強い関連があるように見えてしまっていますが、コレステロールが心筋梗塞の原因ではありません。 日本での死亡者全体に心筋梗塞死(冠動脈疾患死)が占める割合はずっと6~7%で、食生活の欧米化が進んでいるにもかかわらず、心筋梗塞死の割合は全く変わっていません。本当の心筋梗塞の原因は、炎症を起こしやすい体質にあるのです。ただし60歳以下の場合だけ、コレステロールが高いと心筋梗塞は多くなります。 さらに「血液がドロドロになり血管が詰まる」「コレステロールを下げて血液サラサラに」とよく言われていますが、これは間違いです。血液がドロドロになったり、流れが悪くなったりするのは、血液中の赤血球が増えすぎたときや血管内に炎症が起きたときです。血液中のコレステロールが高くなっても血液はドロドロになったり、流れが悪くなったりは決してありません。「ドロドロ」が危険だというのは間違いで、血液「サラサラ」こそが、危険なのです。 最後に、あなたに心筋梗塞になりやすい要素があるかどうか、チェックしてみて下さい。ただし、たとえ要素が多かったとしても、薬剤で下げる必要はまったくありません。食生活の見直し、運動、睡眠時間の確保などで十分に対処できます。   【チェック項目】
  • タバコを吸っていませんか?
  • ストレスは溜まっていませんか?過労や睡眠不足ではありませんか?
  • 運動不足ではありませんか?
  • 肥満しすぎ(BMI30異常)、または、やせすぎ(BMI18未満)ではありませんか?
  • 食べ過ぎていませんか?食事に偏りはありませんか?
  • 血圧は高めではありませんか?160以上あるなら、ストレスの原因を考えて下さい。
  • 糖尿病はありませんか?
  • アルコールが過ぎることは?
  • 親が若くして(60歳以下で)狭心症や心筋梗塞になりませんでしたか?
  • これまで狭心症や心筋梗塞になったことは?
  どうでしょうか?繰り返しますが、過度にコレステロールを気にする必要はありません。エビデンスを知る良心的な医師はコレステロールの薬を止めてくれます。そして、上記を見直して行きましょう。そして、プラズマ療法で血管をしなやかに保ち、血行を良くして、ミトコンドリアの働きを高めて健康を維持して行きませんか?   (参)「薬のやめ方」事典、薬の9割はやめられる

[薬はリスク]2020.08.19