スタッフ公式ブログ

脳性マヒにかかったおかげさまで、生きるということが、どんなにすばらしいことかを、知らしていただきました

30年程、統合医療として漢方など東洋医学やアロマテラピー、バッチフラワーレメディ、波動医療などの代替療法を学ぶと同時に、東洋哲学を学んでまいりました。 その教えは時代を超えた真理であり、さまざまな医学や人間学の礎として私の心の柱になっています。 その教えとは、「人間は自然物であり、役目があれば生、役目が終われば自然淘汰という死を与えられる」というものです。 「役目」は今の時代であれば、どれだけ稼いで地位・名誉を得ているのかという考えになってしまいがちですが、この「役目」はたとえ五体不満足で、先天性疾患で寝たきりあっても、生きているというのは何かしらの「役目」があるから生かされているということです。 この場合、産んでくれた両親の学びであったり、周りのちょっとした気づきや学びであったりしたものが宇宙から与えられた「役目」なのです。 そして、「宇宙の真意はバランスにあり。ものごとに良い悪いは関係ない」というものです。 自然界を見渡せば、暴風雨や大地震など天変地異が頻発しています。そこに人がいれば、時に災害として悲しい世界が現れてしまうのです。人間を包み込むこの大自然の営みには、怒りや恨みもありません。 37兆個の細胞を持つ我々人間の表在菌にとって、時に洗剤やヘアスプレーにより一瞬で影響を受けてしまうことや、腸内細菌が体に良くない食事で大いに痛めつけられるのと同じではないでしょうか。 ただ、縁がありこの時間、この場所で生を受けているので、この短い人生でいかに縁ある人々の幸せのために、この与えられた命を使っていくことが本当の生き方ではないでしょうか。 そして、自然界もそうですし、私たち人間も目に見える肉体・物質の従(陰)と目に見えない主(陽)としての心・魂・波動の合致した構造になっているのです。 ですから、食事で私たちの体を養うことはとても大切なことですが、一方主である私たちの魂を同時に養うことが喜びのある豊かな人生になるのです。それが「感動」です。 このシリーズでは、私たちの主体である魂の栄養である「感動」で皆様を養い癒すべく、今回は20年以上お付き合いのある致知出版社の書物に掲載されていたお話をご紹介させていただきます。 ぜひ、心の汚れを洗い流し、あなたの魂を養って下さい。 / 木村ひろ子さんは生後間もなく脳性マヒになった。 手足は左足が少し動くだけ。ものも言えない。 しかも三歳で父が、十三歳で母が亡くなった。 小学校にも中学校にも行けなかった。 わずかに動く左足に鉛筆を挟んで、母に字を習った。 彼女の詠んだ短歌がある。 『不就学なげかず左足に辞書めくり 漢字暗記す雨の一日を』 左足で米をといでご飯を炊き、 墨をすって絵を描き、 その絵を売って生計を立てた。 自分のためにだけ生きるなら芋虫も同じと、 絵の収入から毎月身体の不自由な人のために寄付をした。 彼女は言う。 「わたしのような女は、脳性マヒにかからなかったら、 生きるということのただごとでない 尊さを知らずにすごしたであろうに、 脳性マヒにかかったおかげさまで、 生きるということが、どんなにすばらしいことかを、 知らせていただきました」 (心に響く小さな5つの物語Ⅱ)

さまざまな不調や病気が牛乳やパンと関係しています。今回は、健康に良いと思われている牛乳のデメリットについてお伝えします。

さまざまな不調や病気が牛乳やパンと関係しています。今回は、健康に良いと思われている牛乳のデメリットについてお伝えします。

  しかし、給食でよく出される牛乳にはメリットもあります。 それは、タンパク質が豊富で生体に必要な全てのアミノ酸を含んでいること、カルシウムが豊富なこと、皮膚・粘膜を健康に保ち、視力を良くし、抗酸化としても働くビタミンAを含むこと、そして安価で保存性も良いことなどがあります。 それでもさまざまな不調が牛乳と関係しています。 デメリットとしては、豊富なタンパク質がアレルゲンとして働いてしまうこと、カゼインにより炎症を起こすこと、乳糖による消化不良の問題、IGF-1(インスリン様成長因子)やエストロゲン、抗生物質の問題、飼料の問題、超高温殺菌やホモジナイズの問題などがあり、健康に寄与する以上のものになっています。ですから世界の常識では、牛乳はコーラと同じ嗜好品で、決して健康のために飲むものになってはいません。   旧態然とした今の日本の栄養学やあまりにも畜産業界を向いているマスコミの影響で、日本の乳製品への常識が世界とは正反対を向いてしまっています。 乳製品が健康を害さないのであればどうでも良いのでしょうが、人々の健康に貢献していく立場としてはとても無視できない問題なのです。そして、事実さまざまな不調や病気が牛乳と関係しています。

「パンと牛乳は今すぐやめなさい!」の内山葉子医師は、著書の中で、パンと牛乳が深くかかわって発症、あるいは悪化する症状・病気を紹介しています。

それは、日常的な症状では、便秘、下痢、おなかの張り、肩こり、頭痛、日中の眠気、なかなかやせない、疲れやすい、鼻水・鼻詰まり、節々の痛み、生理痛、排尿トラブル、尿もれ、乾燥肌、原因不明の湿疹やかゆみ、じんましん、イライラ、落ち込みなど。 病気では、花粉症、アレルギー性鼻炎、ぜんそく、慢性関節リウマチ、慢性疲労症候群、繊維筋痛症、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、甲状腺疾患、子宮筋腫、卵巣嚢腫、不妊症、うつ、乳がん、前立腺ガンなどのほか、自閉症、多動症、アトピー性皮膚炎など多岐にわたって関係しています。  

牛乳の最大の問題は「体にいい」という思い込みです。 高齢者ほど、骨を強くするために牛乳やヨーグルトをとっています。しかし、逆にこれら乳製品をとればとるほど、骨をもろくする事実があるのです。

・ハーバード大学では、ナースヘルススタディーにおいて、7万8千人の女性を12年間調査し、骨折は乳製品を摂取するほど多く、大腿骨頸部骨折の増加リスクは乳製品由来のカルシウムに関係していると結論づけた。 ・米国国立乳牛議会では、1日1杯の牛乳を2年間摂取した女性は、全く摂取しなかった女性に比べて、骨量が2倍の速さで減少し、牛乳によるタンパク質のとり過ぎが原因と結論づけた。 ・世界的な子育てバイブルとして知られる「スポック博士の育児書」の改訂版では、「アメリカは社会全体で食生活を変えなければならない。最悪の食品は牛乳・乳製品である」「自然界には離乳期を過ぎてミルクを飲む動物はいない。人間も同じで、離乳期を過ぎたらミルクを飲まないことが正常である。必要なタンパク質を植物からとったほうが、子供のカルシウムバランスはよくなる」と修正した。 ・杏林予防医学研究所所長の山田豊文先生は、牛乳をよく飲む(1日2杯以上)人は、飲まない人に比べて骨折リスクが2倍以上、ヨーグルト(1日1杯以上)では約3.5倍、そしてチーズにいたっては、一切れでも約4倍と報告している。  

そして、骨だけではなく、さまざまな不調・病気との関係が明らかになっているわけですが、どういう理由かをまとめてみました。

  ① 牛乳を飲むほど、カルシウムが体内から失われて骨折しやすくなります。 牛乳を飲むと、消化されにくいタンパク質を多くとることになり、腸の中に窒素残留物が増える。その窒素残留物が吸収されて血液中に増えると、血液が酸性に傾くので、それを中和する為に骨からカルシウムを溶かしてしまうことになります。 それが、カルシウムパラドックスといわれるように、牛乳や乳製品をとればとるほど骨粗しょう症を引き起こし、骨折しやすい体にしてしまうわけです。   ② 牛乳はあくまで牛のミルクであり、人の母乳とは組成比率が違います。 牛乳は誕生後すでに成熟している仔牛にはさらなる成長のため、IGF-1を誘導するカゼインが主体となり、未成熟のヒトの赤ちゃんは、免疫や感染防御、腸の修復、便の排出などが優先されるためにホエイ主体になっています。   ③ 今の牛乳は以前と製法が変わり、今の牛乳は危険な飲み物になっています。 これは、牛乳そのものの問題はありませんが、製法や加工による問題になります。 超高温殺菌とは、本来は常温で長期間の船舶向けのために開発された方法で、手間もかからず大量生産に向いていて、今の日本の主流になっています。 牛乳を120~135℃で1~3秒殺菌する方法です。 ちなみに、海外では62~65℃で30分間殺菌の低温殺菌が主流で、大量生産はできませんが、ホエイ・カゼインの熱変性を起こさない方法です。(パスチャライズ、パス乳) さて、超高温殺菌(UHT乳)により、今の牛乳は酵素活性が失われ、タンパク質も変性し、消化・吸収されにくくなり、さらに栄養素も壊れてしまいます。 生の牛乳であれば酵素が生きているので、分解しにくいカゼインも分解する酵素や乳酸菌などの善玉菌も含まれていました。 そして、ホモジナイズですが、これは乳脂肪を砕くことで成分を均一にし、クリームが浮かばないようにするものです。しかし、このことで砕かれた脂肪球がカゼインやホエイを引き込み巨大なタンパク質へ変化することで、アレルギーを起こしやすくしてしまいます。   ④ 牛乳のタンパク質の約80%を占める「カゼイン」を人は分解・消化できません。 母乳のカゼインはβ型カゼインですが、牛乳は主にα型カゼイン(αs1)で分解・消化できず、それが腸の中に未消化物としてたまると腸に炎症が起こりやすくなります。(αs1-カゼインはホエイの6倍のIL-8という炎症性サイトカインの分泌を誘導) ちなみに、カゼインと乳清タンパク質の含有量の比率は、母乳が4対6なのに対して、牛乳が8対2で、牛乳の方が圧倒的にカゼインを多く含みます。 さらに、人間が消化できないα型カゼインはアレルゲンとなりやすいため、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、花粉症、さらに遅延型アレルギー(IgG型)の原因にもなります。   ⑤ 牛乳のカゼインから不完全に分解されてできるカソモルフィンはモルヒネ様物質です。 カソモルフィンというモルヒネ様物質“エキソルフィン”もパン同様に中毒症状を起こし、精神不安や神経障害を起こします。 脳神経に影響を及ぼして、ふらついたりめまいがしたり、物が二重に見える方もいます。さらに気づきにくいですが、便秘や排尿トラブル、呼吸器異常もあります。   ⑥ 牛乳が胃酸と反応すると乳餅(カード)ができ、栄養素の吸収を阻害します。 もともと、カゼインタンパク質は「にかわ」状の物質で、木工用ボンドに使われる粘着性の極めて強いものです。それから出来るカードは、さらに粘着力が強く、ビタミンやミネラルの吸収を妨げます。最近ではチーズがもてはやされているので、さらにカードによるビタミン、ミネラル不足による肥満や疲労感、無気力感が増加し、さらに女性では特に、「鉄」の吸収阻害による鉄欠乏性貧血が問題となっていくでしょう。   ⑦ 日本人の約8割は乳糖を分解する酵素がありません。 牛乳には5%前後の糖質が含まれますが、ほとんどが乳糖です。生乳であれば、乳糖を分解するラクターゼという酵素が含まれていますが、加熱している現在の牛乳には含まれないので自前の酵素で分解するしかありません。 ところが、体内でラクターゼを作れない「乳糖不耐症」の人が日本人に多くみられます。乳糖不耐症の人が牛乳を飲むと、下痢をしたり、おなかにガスがたまったりします。 基本的に赤ちゃんは乳類によって成長するので、日本人でも2歳くらいまでは乳糖を分解する酵素と作ることができます。しかし、2歳を過ぎて、それほど急激に成長しなくなると、乳糖を分解する力も不要になるため、徐々にその酵素はなくなっていくのです。 ところで、乳糖は砂糖のように甘くはないのですが、体内で分解されるとブドウ糖ができます。乳糖にはα型とβ型があり、牛乳に含まれるのは、血糖値を上げやすいβ型です。乳糖不耐症でない人にとっては、乳糖が消化できることによる血糖値上昇の害も考える必要があります。   ⑧ 牛乳に含まれる女性ホルモン(エストロゲン)、抗生物質や有害物と乳がんとの関連が疑われています。 牛乳は、本来、牛の赤ちゃんが体重を1日に1kg増やすために必要な成長ホルモンが含まれています。この成長ホルモンは「IGF-1(インスリン様成長因子)」と呼ばれるものです。 また、多くの乳牛は、エサに遺伝子組み換え穀物が使われ、乳腺炎などの病気も多いので抗生物質も多く与えられています。「母乳は白い血液」といわれるほど、母牛の血液の状態を反映した成分になります。 不健康な牛からは、不健康な成分の牛乳しかとれません。 その結果、牛乳に含まれる多くの化学物質やホルモンにより、生殖器の病気やホルモンに関する甲状腺や膵臓、副腎などの病気のリスクが高まってしまいます。 さらに、効率を求める畜産により常に乳牛が妊娠状態のままなので、どうしても牛乳中のエストロゲン濃度は高くなっています。 そのことが、ヒトの血中のエストロゲンレベルを過剰にしてしまっています。 その結果、特に女性において月経開始年齢を早め、月経前症候群や生理痛をひどくし、次にはエストロゲンに敏感に反応する生殖器官(子宮・卵巣)や乳房の細胞に異常な成長を促し、やがて腫瘍やガンを形成させてしまうことになるのです。 特に、乳ガンについては、すでに牛乳・乳製品との関連がいわれていて研究もされています。 ガンだけでなく、牛乳は動脈硬化や腎障害のリスクを高める食品でもあります。牛乳は動脈硬化を進める脂肪酸を多く含むうえ、ほかの肉や魚に比べて、タンパク質の中に腎臓への負担となるリンも多く含むからです。 つまり、牛乳を摂取すると、太い血管から毛細血管まで障害を受けてしまうのです。 以上の多くの理由から、サロンにおいて栄養指導や食事指導の中で牛乳や乳製品がもはや健康飲料・健康食品でないと言い続ける理由です。   (参)パンと牛乳は今すぐやめなさい、食物養生大全、分子栄養学実践講座、医学常識はウソだらけ実践対策編、老けない体を作る生活習慣

[]2019.06.23

アトピーで悩んでいる方や脱ステロイドを模索している方を応援しています

アトピー性皮膚炎の治し方は、医師やさまざまな方などから学んだ中で、今指導している方法をご紹介します。 具体的には、アトピー性皮膚炎に関するエビデンスや分子栄養学的な対処法、食事の選び方やとり方、ストレス緩和や自律神経のバランス力を整えるための呼吸法等をお伝えします。

  実際はアトピー性皮膚炎の治療サポートといいながら、脱ステロイドのサポートが中心になってしまっています。 まず、アトピー性皮膚炎の最大の特徴は、時間の経過とともに自然治癒することです。 薬に頼らず、自然に治るまで待つという治療法を受け入れていただければ、きわめて良好な予後が期待できます。 ところが、ほとんどの患者さんは、アトピーが自然治癒することを知らない、あるいは理解していても、早く治そうと焦ってしまいステロイド外用剤で治療します。 ステロイドは、長期間にわたって使い続けるほどアトピーが治りにくくなり、もとの肌に回復するまで時間がかかります。 ガイドラインの第一選択薬がステロイド治療である以上、ほかの選択の余地はないことが多いのが現状です。 標準治療が招いた結果はどうであったかを考えると、満足度が高いとは言えない状況であることは、医療者も患者さんも意見が一致するところです。ガイドラインに記載されているように、ステロイド治療はその場の症状を抑えるだけの対症療法にすぎません。 そして、アトピーの完治への道は「ステロイドをやめる」、「保湿剤をやめる(ケースバイケース)」、「お風呂の回数を減らす」、「ストレスを減らす」と、一貫して“やめる・減らす”ことです。 その時に、食事を改善して炎症体質を変え、腸内環境を整え、副腎疲労をフォローし、ストレス対策をとり、体質を少しでもプラスの状態にしていくことが大切です。
現在、約700万人のアトピー患者が存在し、そのうち重症患者は全体の約3%と言われていますので、推定21万人にのぼります。 アトピー治療のガイドライン2016年版には、「難治化アトピーは重症であり、炎症も強いので、強力なステロイドを十分量外用し、炎症を抑える」とあります。 しかし、ステロイド発売後、有病率は上昇し、特に年齢が高いほど有病率の上昇率は高く、ステロイドの長期使用に伴う弊害が大きいことが示唆されています。 皆が気付いているように、ステロイドは対症療法であり、完治しません。 患者支援団体「アトピーフリーコム」代表安藤直子氏の研究では、1000人の患者さんのうち標準治療でコントロールできたのはたった2.4%。一方、脱ステロイドでは約36%と実に約15倍もの差があります。ステロイドで完治しないことは患者さんが一番よく知っていて、ステロイドを「できるだけ使いたくない」「絶対使いたくない」という患者さんは、42.6%にのぼるというデータもあります。  

ステロイドの問題点

ステロイドは強く炎症を抑える作用と同時に免疫抑制作用があります。つまり、全身の免疫が低下することで、さまざまな感染症のリスクが高くなるということです。副腎の機能も低下することで、副腎疲労のさまざまな症状が出てくることにもなります。 また、ステロイド外用剤を使用すると、薬の効果を邪魔する分子複合体GRβ(グルココルチコイド受容体β)が増加します。つまり、ステロイドを使えば使うほど、効かなくなる(効果減弱=治療抵抗性)ということです。 さらに衝撃的な論文では、「ステロイドは強力なものでは3日間、弱いものでも6週間使い続けると、バリア機能の低下が観察された」と報告されています。ちなみに、ステロイドを塗り続けた患者さんの皮膚は、ステロイド未使用者群と比べて最大で70%も薄くなっていました。 これはもうステロイドを長期間使い続けたために現れた数多くの副作用の一つ、「ステロイド依存性皮膚症」となるわけです。この「ステロイド依存性皮膚症」とは、「ステロイドを塗ることで初めて皮膚がまがりなりにも機能するが、それがなければ普通には機能できない状態」と定義されています。 そして、ステロイドを長く使うほど治癒に至るまで時間がかかります。   ちなみに、ステロイドの長期連用による副作用をまとめてみると、 ①皮膚感染症、②多毛、③色素異常、④皮膚の萎縮と脆弱化、⑤スキンバリアの機能低下、⑥毛細血管拡張・血管の脆弱化、⑦ステロイド依存性皮膚症、⑧効果減弱(治療抵抗性)、⑨遅延型アレルギーの増強、⑩精神的依存、⑪接触皮膚炎、⑫中止時のリバウンド、⑬内分泌異常、⑭外用性依存症、⑮易刺激性などとなります。 また、痒みのために「掻くくらいなら、たたくほうがまし」と考えて、「顔をたたく」習慣により、目に相当なダメージを与え、白内障や網膜剥離などの深刻な症状に陥るリスクが高くなります。 最後に、ステロイド治療を中止すると、激しいリバウンド症状が現れます。 ・中断後1週間前後で赤いやけどのような腫れ上がった皮膚になる。(レッドスキンシンドローム) ・全身の至るところが腫れ、皮膚から組織液が浸出する。 ・正常な精神状態を保てなくなるほど激しいかゆみが続く。 ・体中にチクチクとした痛みを感じる。(血管が治癒する過程の刺激) ・皮膚炎がステロイドを使っていない部位にまで広がる。(皮膚は一つの臓器であり、一部が変調をきたすと皮膚全体に影響が及ぶ) ・自律神経が乱れて体温調節機能が変調をきたし、冷え性になる。 ・疲労、不眠、食欲不振、焦燥感、不安が強くなる。 ・皮膚が極度に乾燥し、落屑が大量にはげ落ちるフレーク現象。(タンパクが失われることになる) このように、ステロイドの長期連用後の中止には劇悪化という代償がともないます。想定外の激しい症状に襲われて途中で心が折れ、結局もとのステロイド治療に戻り、ますます難治化するケースも少なくありません。しかし、ステロイドに依存する生活から逃れるには、避けて通れない道なのです。   脱ステロイドに備えて用意しておきたいもの ① 食事を変えて、炎症体質を改善する。 悪いものを避け、オメガ3系の脂を優位にし、タンパク質、ビタミン、ミネラルを必要量確保していくことで体質改善を図ります。 ② 副腎のケアをしてリバウンドを最小限にできるようにする。 ③ 皮膚を保護する外用剤 浸出液の出た皮膚を乾燥させるために、引き締め効果のある「亜鉛華単軟膏」などを使います。一般的な外用剤や保湿剤は皮膚にとって刺激になりやすく、逆効果になることもあります。 ④ 保冷剤 保冷剤を患部に当てることで、痛みや腫れ、かゆみが軽くなります。 ⑤ 抗ヒスタミン剤 激しいかゆみを抑えるために内服を使います。 ⑥ 柔らかくゆったりした綿製品の衣服 肌への刺激が少ない綿製品で、ゆったり着ることができる大きめのものが無難です。 ⑦ 心構え(開き直り) 心のありようが、どんな治療よりも大きな治癒力を発揮します。   サポート指導について 良い食習慣を継続していきます。 また、お風呂の回数や入浴の仕方も考えてみましょう。 清潔志向が行き過ぎて入浴が過度になりすぎると、アトピーは悪化する傾向になります。 皮膚の表面には、汗、垢、皮脂、分泌型免疫グロブリンなどから構成される皮脂膜が存在します。過度な入浴回数や体をゴシゴシ洗うと、バクテリアや乾燥から皮膚を守る皮脂膜が溶けて流れてしまいます。 体は湯船に10分間つかるだけで汚れの80%は落ちるとされているので、ボディーソープや石鹸などは使わない「タモリ式入浴法」がお勧めです。 そして、何よりもストレスへの対処と心の状態を保つことが大切です。 有酸素運動でもありリズム運動のウォーキング、呼吸法、瞑想などで自律神経のバランス力を保って行きましょう。 汗をかかないほうがアトピーを悪化させる可能性が高いので、むしろ積極的にウォーキングと取り入れてみましょう。 太陽の光で皮膚が回復する「紫外線療法」がありますが、暑すぎない環境で短時間の日の光を浴びてみましょう。 そして、いつも否定的な言葉をやめて「ありがとうございます」を口癖にしてみてはどうでしょう。 プラズマ療法では体内の活性酸素を減らし、炎症体質を改善し、元気を与えることでアトピーを強力にサポートできます。 ぜひ、お試し下さい。   (参)分子栄養学実践講座、9割の医者が知らない正しいアトピーの治し方、アトピーを味わい尽くすと人生が変わる、腸の力であなたは変わる

[ブログ]2019.06.19

あなたの異常な体のだるさ。もしかして、うつ?・・・いいえ、それは「副腎疲労」かも知れません

あなたの異常な体のだるさ。もしかして、うつ?・・・いいえ、それは「副腎疲労」かも知れません

いつも疲れている。ベッドから起き上がれても、動き出すことが難しい。全てのことが億劫。 ・・・それは、「副腎疲労」かも知れません。 「副腎疲労」は主に、長年のストレスと栄養失調、体内の炎症がきっかけで「うつ病」のような症状をもたらす病気です。最近、このような症状の方がとても増えています。 「副腎疲労」はストレスと栄養失調と炎症により、副腎が疲労して様々な症状を引き起こす症候群です。 このような症状があります。 ・朝が起きられない、起きるのが辛い ・目覚まし時計が鳴っていても起き上がることができない ・十分寝ているにも関わらず疲れがとれない ・ベッドから起き上がれても動き出すことが難しい ・いつも疲れている ・以前は楽しかったはずのことでも疲れてしまう ・全てのことが億劫 ・塩分が欲しくてたまらない ・しょっぱいものにさらに塩をかけてしまう ・毎日をやっとの思いで過ごしている ・同じことをするのに以前の何倍もの努力が必要 ・ストレスに対処できなくなった ・以前は気にならなかったことが気に障る ・以前に比べて我慢ができなくなった、イライラすることが多い ・性欲が低下した ・けがや病気が治るのに時間がかかるようになった ・風邪が治るのに1カ月、切り傷が癒えるのに数週間かかってしまう ・立ちくらみがする ・うつ症状がある ・人生に意味を見出せないと感じる ・何をしても楽しくない、興味を持てない ・PMS(月経前症候群)が強い、または悪化した ・のぼせ、疲れがある ・チョコレート、コーヒーやタバコを欲する ・カフェインがないと頑張れない ・コーヒーやお菓子で何とかつながないといられない ・食事を抜くと症状(倦怠感など)が悪化する ・考えがまとまらない、優柔不断になった ・生産性が低下した、何かとはかどらない ・記憶力が低下した ・朝は調子が悪く、午後でもなんとか動いているが、夕食後は元気になる 副腎は両側の腎臓の上に位置する直径3cmほどのピラミッド型の臓器で、脳からの指令に応じて様々なホルモンを分泌し、生体を維持しています。 数多く分泌されるホルモンの中でも一番重要なのが、この副腎から分泌して元気を出させたり、ストレスを打ち消す働きをもつ「コルチゾール」です。 「コルチゾール」の分泌量は1日のうちで大きく変動します。朝に多く分泌され、昼過ぎには減り始め、夜にはほとんど出なくなります。 ところが、絶え間なくストレスがかかったり、身体のどこかに炎症が起きていたりすると、副腎は体を守るために1日中コルチゾールを出さなくてはなりません。 ストレスがかかりっぱなし、炎症が起きっぱなしだと、副腎がだんだんと疲れてきます。最終的には「コルチゾール」を出すことが出来なくなってしまいます。これを「副腎疲労」といいます。 一般的に副腎の機能低下症としてはアジソン病が有名ですが、副腎疲労はこのアジソン病とは異なるものです。 副腎は、栄養素の要求度が高い臓器であり、副腎疲労には特に栄養療法や自然療法が奏功します。副腎疲労は、ストレスや炎症がなければ、食事を見直すことで、自分で改善できる病態です。 まず、原因のストレスを考えてみましょう。 24時間ストレスが続くと、自律神経系の交感神経が優位になります。低血糖になったりして、やる気・元気がないのをアドレナリンやノルアドレナリンが24時間鼓舞し続けることになります。この状態で乗り切るために、甘いものやカフェインに頼ることになりますし、一方で、睡眠の質が低下したり、副交感神経系で働く胃腸の働きも低下することになります。 次に、慢性の炎症を考えてみましょう。 怪我や風邪、リウマチやアトピー性皮膚炎などでは、常に炎症を抑えるように24時間コルチゾールが必要で、副腎にかなりの負担を強いることになります。 しかし、これらのような明らかな炎症ではなく、歯周・口腔内、上咽頭、胃腸や肝臓などの特に自覚症状の乏しい隠れた感染や炎症でも同様に24時間副腎に負担を続けていることになります。 例えば、腸において、甘いものや乳製品のカゼインなどの食事により炎症が起き、リーキーガッド症候群が引き起こされていると、インスリン抵抗性を引き起こしたり、脂肪肝といった次の炎症を引き起こすことになります。 最後3つ目の食事の内容を考えてみましょう。 普段、血中のブドウ糖はそれほど多くはありません。食事の摂取から2時間もすればほとんど使い果たされてしまいます。その時に、糖新生といってコルチゾールやアドレナリン、ノルアドレナリンなどの刺激で肝臓でグリコーゲンなどからブドウ糖を作り出すことで、血中のブドウ糖(血糖)を維持しています。 ところが、副腎疲労でコルチゾールの分泌が低下すると、糖新生がうまくいかなくなり、低血糖を起こしやすくなります。その時に、甘いものを欲したり、交感神経を優位にすることで、何とか体を動かそうとするわけです。 参考までにM.LamDrの提唱している副腎疲労の4つのステージを紹介します。 ステージ1:警告反応(闘争と逃走反応) ストレス源にさらされて警告を出し、ストレスを克服するための反応が高まっていく段階。コルチゾールが増加。疲労は非常に軽い。パフォーマンスは十分ではないが、日常の機能は保たれる。 病的な状態として認識されることはほとんどなく、コーヒーを飲むなどの無難な社会的代償行動でマスクする。多くの現代社会の生活の一部はこの状態だと思われる。1日をコーヒーによって始めようとしている人はすでにこのステージ。 ステージ2:抵抗反応 慢性の深刻なストレスによって、身体の要求に十分なコルチゾールを産生できなくなってくる。普段より多く休憩を要し、翌朝疲れが取れない不安が始まる。寝つきが悪くなり、何度も目を覚ます。 PMSや月経周期の不順が表面化し、甲状腺機能の低下を示唆するような症状(寒さに弱くなる、代謝が落ちるなど)がよく見られるようになる。甲状腺ホルモン剤、エストロゲンがよく処方されるが、ほとんど症状は改善しない。 一般的に検査結果は正常範囲であり、何ら具体的なアドバイスももらえずに帰ることになるが、抗うつ剤を処方されることもある。 ステージ3:副腎疲労 副腎機能はさらに衰弱するため、高まるコルチゾールの産生の需要に答えられず、コルチゾール産生は逆に低下し始める。体の生き残りのためのエネルギーを保持する方向にシフトするため、体は減速モードに入ってエネルギー産生のために筋組織を壊し始める。 それが、繊維筋痛症状であり、集中力低下、不眠、うつ症状を呈してくる。 ステージの後半には、食後のアドレナリンラッシュや血圧不安定、低血糖、不安神経症が強く出てくる。生産的な時間はほんの2、3時間であり、そのほかはベッドで休んでいるようになります。 ステージ4:副腎不全 完全な燃料切れ、消耗状態です。心血管虚脱と死の危険。アジソン病(副腎不全)とほぼ同様の症状。突然の下部の背中、腹部または足を貫くような痛み、高度の嘔吐と下痢、脱水、低血圧と意識喪失なども起こりうる。

「副腎疲労」改善法

① ライフスタイルの見直し あなたのエネルギーを奪う人、奪う仕事、奪う食物を遠ざけましょう。 一番の問題は対人関係なので、会わなくて済む人には会わないようにしましょう。どうしても会わなければならない人には、自分の状態について話し、自分の体を分かってもらいましょう。 ② 副腎をリラックスさせる事 日常生活全般をリラックスさせる方向に持って行って下さい。ゆっくりよくかむ食事をし、無理しない範囲でウォーキングなどの有酸素運動を取り入れ、マインドフルネスなどの瞑想、呼吸法などもして見て下さい。また、副腎は他の組織よりビタミンCを必要としている臓器なので、ビタミンCも積極的にとることが重要になります。 ③ 食事の見直し 副腎疲労の方は腸内環境が良くありません。腹部の膨満感、便の形が不安定、便のにおいが強い、下腹部痛があるなど、腸内で悪玉菌が増え、異常発酵が起こっているサインです。腸が悪いと、必要な栄養素の吸収も出来ず、さらに副腎に負担を掛けてしまいます。 副腎疲労の方で、低血糖症に対して糖質制限食が良いと思って試してみたが、悪化する人も出ます。 糖質制限食の権威である江部先生は、糖質制限食が適応にならない場合について、血液検査で血清クレアチニン値が高値で腎障害がある場合と、活動性の膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症を上げています。 糖質制限食自体が相対的に動物性タンパク質に頼りがちで、どうしても腸内環境を悪化させてしまいます。 炎症を起こさない食品、糖化度の低い食品、血糖を強く上げない食品を中心にして、さらに腸内細菌が善玉優位になるよう乳酸菌や食物繊維を多くとるようにしていきましょう。 同時に、砂糖、パン、乳製品、加工食品は控えて下さい。 (参)分子栄養学実践講座、食べてうつぬけ、パンと牛乳は今すぐやめなさい

[ブログ]2019.06.12

毛細血管こそが生命活動の最前線! 脳、肌、肺、肝臓、腎臓、腸など全身の毛細血管が各臓器の機能を支えています。

血管と聞くと真っ先にイメージしがちな動脈や静脈などの太い血管は、実は血管全体の1%にすぎません。全身の血管の99%を占めるのが最先端医学で注目されている「毛細血管」です。


血管の大部分を占める毛細血管は、人体を構成する約37兆個の細胞一つひとつに、血液を通して酸素や栄養を届け、老廃物を回収するなどの役割を担っています。 しかし、加齢や誤った生活習慣によって、毛細血管が劣化、減少し、管はあるのに血液が流れないゴースト血管化が進みます。 健康長寿の秘訣は毛細血管にあります。「人は血管から老化する」という言葉の通り、それまで新陳代謝を繰り返していた毛細血管は年齢とともに減っていき、20代に比べ、60代では4割も減るといわれています。動脈や静脈の数は生涯変わりませんが、残念ながら毛細血管は減る運命にあるのです。 血管年齢と健康寿命はリンクしていて、年を重ねても若々しい人は、血管年齢を調べてみても若いのです。逆に、実年齢よりも老けて見える人は、血管年齢も高い傾向にあります。 現在、日本人の死因を見ていくと、1位はがん、2位は心疾患、3位は肺炎、4位は脳血管疾患となっています。2位の心疾患、4位の脳血管疾患は、まさに血管の病気ですが、1位のがんは免疫と関係が深く、その免疫力アップには毛細血管の働きがかかわっています。 脳梗塞や心筋梗塞などの命取りになるような血管の病気には、動脈などの太い血管が関係していますが、全身にくまなく張り巡らされている毛細血管は、すべての病気に関係しているといっても過言ではありません。また、健診では引っかからないが、なんとなく調子が悪い、疲れがとれないといった不定愁訴が続いている場合は、毛細血管レベルのトラブルが潜んでいる可能性があります。 微細な血管とはいえ、毛細血管は動脈や静脈とは比べものにならないほどの量で全身に張り巡らされていて、大きな役割を果たしています。毛細血管がダメージを受ければ、ゆっくりとではあっても、確実に代謝が低下していきます。 脳の毛細血管が徐々に詰まっていくと、微小な脳梗塞が起こり、結果的に認知症を引き起こす可能性もあります。肝臓や腎臓での毛細血管の血液循環の低下は、老廃物の代謝・排泄機能の低下になります。また、毛細血管のダメージによって胃炎や生理痛、更年期障害になることもあるほか、肩こりや腰痛、シミ・シワ・たるみ、さらに抜け毛や薄毛、白髪を招く可能性もあるなど、影響は全身に及びます。

毛細血管こそが生命活動の最前線!

  脳、肌、肺、肝臓、腎臓、腸など全身の毛細血管が各臓器の機能を支えています。 それぞれの毛細血管の血液循環の低下が、脳では記憶力低下、認知症の発症、肌においては、しみやくすみなど、肝臓や腎臓などでは老廃物の代謝・排泄機能の低下になります。 このような各臓器への循環悪化を良くしようと血圧を上げていくことになります。 ですから、単に血圧の値が高いからと降圧剤を服用する前に、毛細血管の循環をきちんと働かせることが大切になります。「毛細血管」に良い生活とは 食事、タバコ、肥満、ストレスが血管を傷つけることになります。ですから、抗糖化の食品をとり、禁煙をし、食を節制し、ストレスをためないことが大切です。当然、睡眠もしっかりとり、自律神経やホルモンのバランス力を整えることが大切です。

「毛細血管力」アップにより以下のことが期待できます。 ① 若々しくなる 肌や毛髪の新陳代謝にも、毛細血管がかかわっています。毛細血管を通じて届けられた栄養素が、新しい皮膚や毛髪、頭皮を作ってくれます。 ② 病気を防ぐ 例えば、糖尿病の合併症(腎障害、網膜症、神経障害)は全て毛細血管の病気です ③ 冷え性改善 全身を巡っている血液には体温調節の役割があります。 ④ 免疫力アップ 白血球やリンパ球などの免疫物質が、ウイルスや細菌、ガン細胞などを抑えるために血液中を流れています。

 

「毛細血管」を増やす食べ物を一部紹介します


・シナモン 漢方薬の桂枝湯の桂皮、八つ橋のニッキのことです ・ルイボスティー ノンカフェインで飲みやすいです ・葉野菜 ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、生だとファイトケミカルもとれます ・アボカド 森のバターと呼ばれ、オメガ3脂肪酸の良質な脂が豊富です ・バナナ カリウムや食物繊維が多く、強い抗酸化力も魅力です  

プラズマ療法によって、お客様に合わせて作らさせて頂くプラズマウォーターは、特殊技術により血行を良くするNO(一酸化窒素)も含まれていますので、「毛細血管力」アップにもお役に立てます。

  (参)毛細血管が寿命をのばす、毛細血管をきたえる本

[ブログ]2019.06.07

太古に共生したミトコンドリアが我々の健康のカギ! ミトコンドリアが絶え間なく我々にエネルギーを供給してくれています。

我々人間には、皮膚には表在菌、口内には口腔内細菌、腸には腸内細菌などと人間の細胞の数よりはるかに多くの細菌と共生しています。

特に、腸内においては、腸内細菌が作ったビタミンや有機酸を人間が利用したり、腸内細菌との共同作業によって免疫系や代謝系が構築されています。 さらに、細胞レベルでも重要な共生関係が存在し、その代表的なものが「ミトコンドリア」になります。 この「ミトコンドリア」は、個別の遺伝子を持った、れっきとした異種生物であり、太古に共生関係が成り立ったものです。「ミトコンドリア」は、赤血球などの特殊な細胞を除けば、私たちの体を構成しているほとんどすべての細胞に存在する、とても重要な共生体です。 この「ミトコンドリア」は、主に細胞内小器官の一つとされ、一つの細胞内に数百から数千存在し、占める体積は細胞の22%、体重の1割(10%)にもなります。特に「ミトコンドリア」の多い細胞は、エネルギーを多く必要とする心筋、肝臓、筋肉、神経の細胞です。 ミトコンドリアの一番大きな働きは、エネルギーを生み出すというものです。細胞の主に酸素呼吸によって、エネルギー通貨であるATPを生産します。 その他に、小胞体との連携によるオートファジーの実行です。オートファジーとは、細胞内の余計なものを細胞自体が取り除き、さらに処理したタンパク質の材料を回収、リサイクルするシステムです。 そして、3つ目がアポトーシスの制御です。アポトーシスとは、活性酸素などでDNAが傷つき、修理が追い付かないとき、自殺して悪影響を残さないようにするメカニズムです。「ミトコンドリア」は、「アポトーシスの司令塔」と呼ばれることもあります。 我々の細胞は、エネルギー通貨であるATPを作り出すのに二つのシステムを持っています。 一つは、細胞質内で、酸素を必要とせずに糖質をピルビン酸に分解するまでの解糖系と、もう一つ、ピルビン酸や脂肪酸から作られた脂肪酸アシルCoAをミトコンドリアが取り込んで大量にATPを作り出すクエン酸回路、電子伝達系を有するミトコンドリア系のシステムです。 解糖系は、瞬発力が高い一方で、持久力に乏しく、一方、ミトコンドリア系は、持久力に大変優れています。 つまり、人間を含む高等動物の細胞は、この二つのシステムを持つ「ハイブリッド細胞」で、酸素の多い環境にも酸素の少ない環境のどちらでも活動できます。無酸素運動では瞬発力を発揮し、有酸素運動では持久力を発揮できます。 さらに、二つのシステムを持っているために、体のPH(酸性・アルカリ性)、細胞の分裂と抑制、低体温と高体温などのバランスが偏りなく保たれます。 ここで問題になるのが、ハイブリッド細胞のうちミトコンドリア系の働きが低下し、解糖系の働きに頼らざるを得ない状況です。この状況が“ガン”細胞が増殖しやすい環境になります。 ちなみにガン細胞には、①無秩序かつ破壊的に分裂する、②低体温・低酸素を好む、③糖のみをエネルギー源にする、④弱酸性を好む、といった特徴があります。

ミトコンドリア機能低下が起こる原因

① 補酵素であるビタミン・ミネラルの不足、特にビタミンB群、鉄、マグネシウムの不足 ② 重金属や化学物質による酵素阻害 特に、水銀、ヒ素、フッ素、アンチモンはTCAサイクルの酵素反応を阻害します ③ カルシウムパラドックスが引き起こす、細胞質におけるCa過多とMg不足によるミトコンドリア膜透過性遷移孔(PTP)の開孔 ④ 電磁波や放射線の被ばく 3.11による東海原発事故の放射線の問題は未だに解決されていません ⑤ 活性酸素 ⑥ 小胞体ストレス 小胞体は、核の周りを取り巻いている細胞内器官で、タンパク質の製造と貯蔵が役割で、ミトコンドリアと細胞をうまくつないでいる存在です。タンパク質の代謝に支障が出てくると、小胞体内にタンパク質が不良在庫として蓄積し、小胞体にストレスがかかってきます。 ⑦ 体の冷えや長期間の血行不良 ⑧ ピロリ菌などの細菌感染 ⑨ 変異原性物質への暴露 主な変異原性物質には、腸管内で生成するニトロソアミン、水道水中に含まれる塩素やトリハロメタン、排気ガス、タバコの煙に含まれるベンゾピレン、抗がん剤など ⑩ 抗菌薬・抗生物質の使用 クロラムフェニコール系、テトラサイクリン系、マクロライド系、アミノグリコシド系の抗菌薬は、細菌のリボソームに結合してタンパク質合成を阻害します。ヒトなどの真核細胞のリボソームはタイプが異なるために結合しませんが、ミトコンドリアのリボソームは細菌と同じタイプであるために結合して阻害します。これが、少し遅れて、じんわりと現れてくる副作用となります。 また、キノロン系、βラクタム系、アミノグリコシド系は、ミトコンドリアの電子伝達系にある呼吸鎖と呼ばれるタンパク質に害を与え、その結果として電子伝達系からの活性酸素種の増産が起こります。これは急性な副作用ではないために軽視されがちであるが、長期的には多くの疾患の元を作ることになります。

ミトコンドリアを若返らせる方法

対策は、ミトコンドリア機能低下の原因を解消していくことになります。 ① ビタミン・ミネラルの補給 ② 重金属のデトックス ③ 腸内環境改善(ミネラル吸収↑、酪酸菌↑(ミトコンドリア新生を促す働き)) ④ 運動 廃用性萎縮を防ぎ、タンパク質の在庫を一掃できます。また、ミトコンドリア新生を促します。 ⑤ 小胞体ストレスの解消 タンパク質制限(特に動物性タンパク質を控える)、ファスティング、断食 ⑥ 電磁波や放射線の被ばくを防ぐ 必要に応じて電磁波対策を講じる。 ⑦ 安易な薬の使用を控える 西洋薬はかなりが「酵素阻害剤」です。 ⑧ 呼吸法を取り入れる ⑨プラズマ療法を受ける   参考:食物養生大全、整膚健康法、分子栄養学実践講座、食べてうつぬけ、超呼吸法

[ブログ]2019.06.03