スタッフ公式ブログ

コオロギ食、食べる?食べない?

最近、昆虫食とりわけコオロギ食が話題になっています。

なぜ、タンパク源を今までの食用肉でなく、コオロギなのか。

それは、コオロギは飼料効率が良く、温室効果ガスの排出量が少なく環境負荷が低く、食糧危機からの脱出策にうってつけとのことです。

すでに、昆虫食自動販売機でコオロギクッキーやコオロギの素揚げを瓶で販売されています。日本航空(JAL)の機内食では、コオロギパウダーが使用し始めたり、徳島の高校では、学校給食でコオロギパウダーを使った料理が提供されました。

ちなみに、学校給食における提供企業は遺伝子操作/ゲノム編集を専門に行う株式会社グラリスという企業で、遺伝子操作によって昆虫の巨大化や食味改善のメリットを謳っています。また、ファミリーマートと提携してコオロギパウダーを使用したクッキーやプロテインバーを販売しています。

では、安全性はどうなのでしょうか。

食品安全委員会では、欧州食品安全機関から公式発表されている資料を元に、次のように記述しています。

  • 総計して、好気性細菌数が高い。
  • 加熱処理後も芽胞形成菌の生存が確認される。
  • 昆虫及び昆虫由来製品のアレルギー源性の問題がある。
  • 重金属類(カドミウム等)が生物濃縮される問題がある。

 

このように雑菌や芽胞菌、重金属、アレルゲンの問題があるとのことですが、中国でもコオロギについては「微毒」「妊婦に禁忌」として、食用にしていませんでした。

また、芽胞菌は「ハチミツを1歳未満には食べさせてはいけない」というのと同じ理由です。芽胞菌が産生するボツリヌス毒素の神経毒の問題です。

さて、私たちは昔からイナゴや蜂の子などの昆虫を食べていました。それらとコオロギの違いは何でしょう。

イナゴの食糧は稲(植物)です。イネの子、イナゴです。蜂の子は親蜂が採って来た花の蜜(植物)です。一方、コオロギは雑食です。草以外に動物や昆虫の死骸を食べます。また、コオロギは昆虫学的にゴキブリ近い仲間です。姿が形が似ていますね。

ちなみに、コケを食べるアユは丸ごと食べられますが、雑食のヤマメやマス、コイは内臓は捨てて食べます。

不自然に畜産を廃業させてまで、タンパク源だと言ってコオロギを食べて行きましょうというのはいかがでしょうか。

[ブログ/]2023.08.02

アメリカのがん抑制効果のある食品「デザイナーフーズ」をしっかり摂って行きましょう!

デザイナーフーズ計画は、1990年代に米国国立がん研究所(NCI)で「果物、野菜などに含まれるがん予防に有効な天然の化学物質で強化された食品を作る」ことを目的として2000万ドルの予算規模で発足されたプロジェクトです。実はこの前、1970年代後半に、上院議員だったマクガバン氏が連邦政府及び議会に提出した一連のレポートを総称したもので、その中で「食習慣を変えない限り、肥満人口が増え、多くの国民ががんになる。その結果、国民医療費の増大により国家は破産する」と警告されていました。

その中に、果物や野菜を積極的に食べることが必要であると報告されていて、それを受けての計画になるのです。

計画では、過去10年間の疫学調査の中でがんの予防効果を示唆する研究報告がある約40種類の食品を集約したもので、より有効だと認められるものから順に上からピラミッド型に配置しました。

この上位の野菜は、ニンニク、キャベツ、大豆、ショウガ、セロリ、人参などで一般になじみの深い食品がほとんどです。

これらの食品には、がんを抑える驚くべき働きが次から次へと報告されました。

例としてニンニクを上げれば、この中に生じる抗がん成分は複数存在しています。特にジアリルトリスルフィド(DATS)は、すりつぶしたり短時間加熱処理により生じる成分で、次のような報告があります。

動物レベルで、移植した低分化型前立腺がんを濃度依存的に増殖を抑制した。皮膚がん細胞の細胞周期を停止させ、アポトーシスを誘導する。肝臓の代謝酵素の活性を調整して、発がんの抑制をサポートする、などです。

その他、キャベツ、大豆、ショウガ、セロリ、人参なども複数の作用機序によりがんの抑制が報告されています。

これだけ熱心に野菜のがん抑制効果の研究がなされるのは、がんの発病や死亡率の増加に歯止めをかけたいと真剣に考えていたからです。

同時に、1988年、数千ページにも及ぶ「がんの病因学」という報告書で「抗がん剤は増がん剤である」と発表されていました。また、1990年には「自然療法の方が通常の抗がん剤、放射線治療、手術よりも治癒効果が高い」と報告され、さらに「患者には代替療法を含めて効果的な医療を受ける権利があり、医師は効果的な治療法を提示する義務がある」(アクセル法)とされました。

これらにより、アメリカでは野菜の摂取量は増加して、がんの死亡率は低下し続けたのです。

一方、日本では真逆で、野菜の摂取量も低下していて、先進諸国の中では日本だけががんの死亡率が増加しているのです。

まず野菜をしっかり摂り、生活習慣の改善指導を優先にしましょう。

[がん/]2023.06.21

杏林予防医学研究所アカデミー10周年記念講座を受けて来ました!

先日の日曜日に杏林予防医学研究所アカデミーの10周年記念講座が開催されました。

今回の記念講座のテーマが「がん」ということで、がんのサポートを掲げて実践している以上、学んでスキルアップを図りたいとの思いで参加しました。私がここで講座を受けて講師の認定を頂いてから5年程経ちますが、益々講義内容もボリューミーになり、幅広く、かつ深い学びをおさらいして来ました。

やはり、がんは遺伝子変異が積み重なってなるのではないことや、現代医療がいかにおかしいかが納得出来ました。

すでに数々の研究で、がんが遺伝子変異の蓄積でないことが証明されているにも関わらず、遺伝子変異が積み重なった不治の病としていることです。そして、現在盛んに行われているガイドラインに則った抗がん剤・放射線・手術という3大療法をファーストチョイスすべきでないことも理解出来ました。

がんは、自身の細胞が間違った食事を含めた生活習慣によって細胞環境が悪化し、自ら選択してがん細胞になり大きくなったものなのです。ですから間違いを正せば、つまり正しい生活習慣を取り戻せば、がんはもとの正常な細胞に戻りますし、悪さをせずに共存も可能なのです。

1960年代以前では、発がん率も低く、しかも発がんしていても共存していました。

ところが、現代ではがん検診や人間ドッグに行けばがんから身を守ってくれるかのような誇大広告で集客し、早期発見してガイドラインに則って治療して行きます。これでは「生活習慣が間違っていますよ」という大きな気づきをもたらしてくれた折角のがんという大病の真意に気づかないばかりか、自身で病に向き合っていく改善の場も奪ってしまっています。

そして、がん検診によって発がんを促されて犠牲者が増加することも分かっているので、世界では日本のように熱心に検診が行われていません。

また、夢の新薬との期待で登場したオプシーボ(ニボルマブ)は実験室発祥の空論によるもので、副作用もひどく、また承認後の比較試験データでは従来の抗がん剤よりも効果のないことを理解しました。

そもそも抗がん剤はがんを治療する効果はほんのわずかです。むしろ長期間使用することで、正常細胞のダメージも大きくなって来ますし、いったんがんが縮小しても再度凶暴化して大きくなって来ます。ですから、3カ月とかの短期間で、がんがどのくらい小さくなったのかくらいの判定を用いているのです。

その一方で、抗がん剤以上の働きが、多くの野菜にはあるのです。

アメリカで発表されたがん抑制効果のある食品、デザイナーフーズピラミッドの最上位にあるニンニク、キャベツ、大豆、せり科植物などには様々な機序でがんを抑える効果があります。がんをアポトーシスに導いたり、がんの増殖を抑えたり、解毒や抗酸化に関わる酵素の発現量を増やして抗がん力を増強したり、がん幹細胞の維持・増殖・転移を抑制したりと、抗がん剤顔負けの能力です。しかも、食品なので安全性は抜群です。

その一方で、牛乳や肉、塩分、アルコールはがんの発症や増殖に働きます。

ですから、本当に食事の選択は大切なので、ぜひ理解して食を正して行きましょう。

その他、多くの学びや出会いもあり、所長の山田豊文先生には感謝しかありませんでした。

私も、山田先生に出会い、今までやって来たことに対しての自信が得られたことと、新たな情報を頂いて成長して来られました。

また、8月、9月と学びに行きますが、皆様も一生の宝になる情報なので、ご興味ある方はぜひ参加して見て下さい。

老化細胞は単に邪魔なだけではありません!

私たちの細胞はもとをたどると受精卵と呼ばれるたった1個の細胞から分裂・増殖して成長したものです。そして、一旦臓器や組織が出来上がると、それぞれの細胞はそれ以上増えることはなく、必要に応じてコントロールされています。

その臓器や組織の細胞の中には、放射線、紫外線、化学物質などや代謝産物などの影響で正しい機能を果たさない細胞が生じています。中には異常増殖してがん細胞になるものもありますが、普段は生命を維持していくために自動的にプログラムされているリスク回避の仕組みがあります。一つは、周囲の細胞に悪影響を与えないように自動的に死滅する「細胞の自殺」いわゆる「アポトーシス」と呼ばれる仕組みです。もう一つが「細胞老化」です。

細胞には命の回数券と呼ばれるテロメアが染色体の端にあり、限度を超えて短くなるとこれ以上分裂出来なくなり「老化細胞」と呼ばれる状態になります。

この老化細胞は、細胞分裂もせずに生体内において長期間生き続け「ゾンビ細胞」とも呼ばれます。老化細胞はがん化のリスクを回避する点では必要な仕組みですが、長期的な視点ではやっかいなものだということが分かってきました。

それは、老化した細胞が体内に蓄積していくと、様々な炎症性サイトカインを産生・分泌させる「細胞老化関連分泌現象(SASP)」を引き起こします。この現象は本来、老化細胞が自らを始末させるために白血球などの免疫細胞を呼び寄せるものです。

しかし、過度に老化細胞が蓄積されると不都合なことが生じます。年齢や生活環境の影響で免疫細胞がうまく働かなかったりして老化細胞が頻繁に起こることで、SASPによって放出され続ける炎症物質が、周囲の健康な臓器や組織に慢性的な炎症を誘発し、身体機能の不具合を引き起こすのです。

SASPが原因で慢性炎症が生じると、心血管疾患、糖尿病、白内障、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー型認知症、骨粗しょう症、変形性膝関節症など、様々な病気につながることが明らかになりました。

ですから、老化細胞はただ邪魔だけではないのです。

そして、細胞老化を防いで細胞を若返らせることで老化細胞の蓄積を減らしたり防ぐことが大切になります。それが、日々細胞をメンテナンスする「オートファジー」という機能です。細胞が自らの成分を分解処理する自食作用のことで、細胞内のリサイクルのシステムでもあります。このオートファジーというシステムをしっかり働かせることが、細胞の若さを保ち病気を予防することになります。

そのためにはしっかりした睡眠と適度な運動、そして腹八分の食事です。特に、60歳を過ぎるとオートファジーやアポトーシスの働きも一気に低下するので、そのころからは無理をせず睡眠をしっかり取ることです。また、納豆や味噌に含まれるスペルミジンはオートファジーを活性化することが確認されているので、やはり「ま・ご・わ・や・さ・し・い・わ」を基本にした食事にしていきましょう。

ちなみに、プラズマ療法は老化細胞をアポトーシスに導いたり、細胞のメンテナンス機能を高めることが実臨床で確認されています。ぜひ、体内からのアンチエイジングとしてご活用下さい。

 

(参)食と健康のマーケティング

ジャンクフードを食べる時のコツ

私たちは肉体と魂からなっています。その肉体は食事から作られ、魂は希望や夢、感動から作られていると考えています。

健康に気をつける食生活においては、とかくジャンクフード、加工食品などは敬遠しがちです。危険な食べ物だとか作り手の心がこもってないなどと思うのも理解出来ます。病気治療ではさんざん食の大切さをお伝えして来ました。

それでも見ると美味しそうに作られています。事実、美味しいですね。ですから、ついついそのような食品を楽しむこともあるかと思います。

その時には、ちょっとしたコツがあります。

食べる時に感謝して、喜んで食べることです。または「天地(あめつち)の恵みと、多くの人々の働きに感謝して、命のもとを謹んで頂きます。」と感謝することです。

また、マイナスの記憶を「食事が出来ることに感謝します。ありがとう。体に悪いものと決めつけて、ごめんなさい。愛しています。」とクリーニングすることです。

さらに「本当の自分を生きるために、今これを頂きます。」、もしくは「自分の目的は〇〇で、そのために今これを〇〇さんと頂きます。」と主体的な生き方を選んでいる姿勢で食すことです。

栄養の無知は仕方がありませんが、作り手も皆、美味しいものを食べてもらいたい思いがあるはずです。ですから、ジャンクフードで添加物が多くて体に良くないからと忌み嫌うのではなく、美味しく作ってくれてありがとうと感謝して頂きましょう。

そうすれば、食物は喜んであなたの血となり肉となって、健康な身体を保つことに協力してくれるでしょう。

 

(参)ホ・オポノポノの教え

目に見えない油に注意しましょう!

人間に必要な3大栄養素の一つである油ですが、理想的な油の摂取量は全体の20~25%と言われています。その油も摂取する質を考慮することが大切です。

その油の主成分は脂肪酸で、大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸になります。不飽和脂肪酸は植物性脂肪(植物油)に多く含まれ、飽和脂肪酸は動物性脂肪(肉類、乳製品)に多く含まれています。このうち不飽和脂肪酸は、体内で作ることが出来ない必須脂肪酸を多く含んでいるため、食事として外部から摂取しなければなりません。不飽和脂肪酸は、人間の体を作る細胞膜を構成している成分でもあります。

日本人の食生活が欧米化した結果、油の摂取量が次第に増加し、しかもその油は動物性脂肪に偏る傾向が強まっています。

そして、油には食用油やバター、ラードなどのいわゆる「見える油」ばかりでなく、「見えない油」もあることに注意を払う必要があります。

「見えない油」とは、肉類や穀類、魚類、乳製品、加工品などの食品に含まれている油のことです。油の摂り過ぎには、この「見えない油」の摂り方に十分気をつける必要があります。

現代の日本人は「見える油」1に対して「見えない油」を3.7摂っていると言われています。例えば、乳製品からは1日平均4.7グラム、卵からは3.4グラムの油を摂っています。

そして、特に注意すべきなのが加工食品に含まれている油です。例えば、餃子には具だけでなく皮にも油が塗られていることが多いのです。餃子に限らず、加工食品は製造するまでの過程で、味だけでなく形を整え、見た目を美しくするために、同じ料理を手作りするのに比べて多めの油を使っています。大量生産されているサンドイッチならば、パンの内側だけでなく、中の具を接着させるためにマーガリンなどの油を使っていることがあります。日常的に用いるカレーやシチューのルーにも、植物油という名で多く使われています。さらに、クッキーやケーキ、チョコレートなどの菓子類にもかなりの量の油が使われています。インスタントラーメンでは、100グラムの中に20グラムの油が含まれているものもあります。

また、ファストフード食では油で揚げたものが多くあり、揚げるということは、180度前後の高温にすることであり、酸化され変質された有害な過酸化脂質を多く含んでいることになります。そして、若者が好むフライドチキンやフライドポテトには「ショートニング」が使われていて、トランス脂肪酸の問題もあります。このトランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすばかりか、さまざまな生活習慣病やがんのリスクを高めることも指摘されています。ファストフード食は、食物繊維も少ない点でも腸に良いとは言えず、アメリカで大腸がんの患者数が非常に多い原因のひとつに、このファストフードを好む傾向にあると言われています。そして、日本でも大腸がんも増加しています。

繰り返しますが、これらの加工食品に含まれる油は総じて炎症を引き起こす類の油です。そして、食べるプラスチックを言われているトランス脂肪酸を大いに含んでいます。世界では禁止、もしくは制限されている問題のある脂肪酸です。これらが「見えない油」として密かに私たちの健康を蝕んでいるのです。

安易に加工食品に頼るのはひかえて行きましょう。

 

(参)寿命の9割は腸で決まる

[がん/]2023.05.13

リンを減らすことは「最強のアンチエイジング」です!

過剰なリンの摂取は、腎臓を傷つけ、様々な不調を引き起こして寿命を短くします。

血液中にあふれたリンはリン酸カルシウムとして血管に付着して動脈硬化を引き起こし、心臓病や脳血管障害のリスクを高めます。また、慢性炎症から慢性腎臓病のみならず、肥満、アルツハイマー型認知症、糖尿病、がんなどを引き起こします。

ですから、日ごろからリン添加物の多い加工食品を減らすことが健康長寿につながることになります。

ここでリンは、肉、魚介類、穀物、野菜、乳製品など、普段食事するたいていの物に含まれています。

ところが、現代人は食品から入るリンに匹敵するくらいの量のリンを食品添加物からも摂取していて、食品からのリンと合わせると必要量の3倍くらいのリンを摂るようになっています。インスタント食品、スナック菓子、ファストフード、コンビニのお惣菜など、添加物の多いものを普段からよく食べている人の場合だとリンの摂取量はもっと跳ね上がります。

リンは無味無臭で、酸味料や着色料、pH調整剤など非常に多くの食品添加物に含まれていますが、さらに成分表示ラベルに「リン」と表示されていないことがあり、見えない場合が多く、注意していても気づかずにたくさんのリンを摂ってしまっています。

またリンには「吸収されやすい無機リン」「吸収されにくい有機リン」があります。

先程の添加物として使用されているリンは、体内への吸収率が90%以上の「吸収されやすい無機リン」です。一方、食品の肉類、魚介類、卵、乳製品、野菜、穀物などに含まれているリンは、体内への吸収率が20~60%と「吸収されにくい有機リン」です。

さらに、食品の有機リンの中でも、肉や乳製品などの動物由来の有機リンは吸収されやすく、野菜などの植物由来の有機リンは吸収されにくい傾向があります。特に大豆の場合は、フィチン酸の形で含まれているので、リンは吸収されません。

ですから、リンによる老化の防止には、インスタント食品、スナック菓子、ファストフード、コンビニのお惣菜などの添加物の多いもの、またハム、ベーコン、プロセスチーズ、かまぼこなどの加工食品をひかえて穀物、野菜を中心にした食事が理想になります。普段から言っている「ま・ご・は・や・さ・し・い・わ」ですね。味や見栄えに騙されず、ステルスのリンを意識してひかえ、健康を保って行きましょう。

 

(参)腎臓が寿命を決める

[健康法/]2023.05.06

リンは”老化加速物質”?

私たちのエネルギー通貨であるATP(アデノシン三リン酸)にもリンが3つくっついていて重要な働きを占めていますが、そのリンは実は、寿命を決めている物質だということが分かっています。

どういうことなのかと言いますと、血液中のリンの濃度が低い動物ほど寿命が長いということです。身近な動物を血液中のリン濃度を多い順で並べてみると、ネズミ3年、ウサギ10年、ヒツジ20年、ゾウ70年、ヒト・・・というわけです。体内にリンを貯めがちな動物ほど寿命が短く、リンの排出の調整能力が高い動物ほど寿命が長くなっているのです。

そして、私たち人間において、リンは人体に欠かすことの出来ない物質ですが、摂り過ぎると腎臓の機能を低下させたり血管トラブルや慢性炎症を引き起こしたりするようになり、老化を加速させる大きな原因になっているのです。

リンは主に(約80%)カルシウムと結合して「リン酸カルシウム」を作り、骨の主成分になっています。また、リンは遺伝子であるDNAや細胞膜の主成分でもあります。

ところが、リンを摂り過ぎると骨以外でリン酸カルシウムがタンパク質と結合してコロイド粒子の形で血液中を移動して血管や組織の細胞に運ばれて析出して石灰化を引き起こして行きます。血管では動脈硬化になり、組織でも石灰化により機能低下を引き起こして、様々な不調や病気を発生するようになります。

特に、高濃度のリンは細胞毒として腎機能を低下させて行きます。

腎臓は、単に尿を作っているのではなく、体内の血液や体液の成分バランスを調整したり、血圧を調整したり、ビタミンDを活性化させたり、造血ホルモンを分泌したりと各臓器とのネットワークの重要なポジションとして働いているのです。

ちなみに、腎臓において体内に不必要なものをろ過する最小単位のネフロン(糸球体とボウマン嚢からなる)は左右の腎臓に個人差はありますが、約100万個以上あり、実際に機能しているのはその10%程度と言われていますが、60代、70代になるとネフロン数が20代の頃の半分程度に減ってしまうのです。そして、このネフロンが消耗されて数パーセントくらいにまで減ると慢性腎臓病から腎不全の危険が高まってくるのです。そして、ネフロンがゼロになりろ過出来なくなると(おしっこが出なくなると)、尿毒症で死んでしまいますから腎移植か人工透析になるのです。

事実、現在では人工透析患者数は30万人を超えていて、毎年1万人のペースで増え続けています。毎週3回人工的に血液をろ過して延命しているのです。

このように血中にリンが増加して腎機能を低下させて行くと、血管の石灰化や慢性炎症などのトラブルで同時多発的に不調や疾患が発生するようになります。動脈硬化、成長障害、心肥大、骨粗しょう症、皮膚の萎縮、老人肺、サルコペニア(筋肉量の減少)、感音性難聴、認知症などとなり、寿命の短縮になるのです。

ですから、普段からリン添加物の多いファーストフード、インスタント食品、スナック菓子などの加工食品をひかえるようにして行きましょう。

リン添加物は“老化加速物質”なのです。

 

(参)腎臓が寿命を決める

[健康法/]2023.04.29

「減塩」は病気を作ります!

塩の取り過ぎは、高血圧や脳出血の一大原因になると謳われ続けています。

本当に「塩」は悪者でしょうか。

本来、塩は私たちの肉体の維持に不可欠なものです。30億年以上前から、単細胞から分化して陸上に上がってきた人間は、体内に海水と同じ成分を備えて上陸してきました。それが血液です。血液のナトリウム、カリウムなどの塩分バランスが血液の塩分バランスと同じであることが、人間にとって塩分が必須の栄養素であることを物語っています。そして、塩は古来より人類最古の調味料でもあります。

古代ローマ時代には「美味しいものこそ、健康によい」と考えられていたのでイタリア語の“塩=sal”から「健康」「乾杯」を意味する“Salus”という言葉が作られました。野菜に塩をかけて食べていたのが“Salad(サラダ)”。ローマ兵に払っていた給料の一部が塩なので“Salary(給料)”。日本にも塩の着く地名が多く存在していて、大切にしていたことがよく分かります。戦国大名の武田信玄が今川、北条から塩止めにあった時には、正々堂々と戦うために上杉謙信が敵方武田信玄に塩を送った「敵に塩を送る」という有名な格言があります。

さて、塩は生きて行くのに必須な栄養素で、調味料として、殺菌作用による保存として、肉や魚の身を引き締め、うま味を凝縮するなどと用いられて来ました。そして、摂取する効能には、以下になります。

  • 体を温める
  • 体液(血液、リンパ液、細胞内液など)の浸透圧を一定に保ち、水分の代謝や体液のphを維持する
  • 神経の興奮の伝達に関与する
  • 筋肉と収縮作用に大きく関与する
  • 胃液・腸液・胆汁などの消化液の原料になる
  • 体内の有毒物の解毒をする

 

ですから、塩分の摂取不足は、免疫や代謝の低下、消化力の低下、神経作用の低下、筋肉のけいれんなど症状を引き起こすことになります。

アメリカで25歳から75歳までの20万人以上を対象にした国民栄養調査では、食塩摂取量の一番多いグループの死亡率が最も低く、食塩摂取量が少なくなるほど死亡率が高くなっていました。また、高血圧や脳卒中、心筋梗塞などの循環器系疾患の死亡率も、食塩摂取量が少ないほど高くなっていました。

ただ現在では塩分は、インスタント食品などの加工食品に紛れて多量に含まれています。

ですから、当然それらの加工食品はひかえた上で、精製されたNaClという塩ではなくて、マグネシウムなどの他のミネラルを豊富に含む自然塩で調味料などの形で摂って行きましょう。

 

(参)食がもたらす“病”

[ブログ/]2023.04.08

高温加熱調理による糖化物質は、ほどほどにしましょう!

調理には、煮る、蒸す、揚げる、焼くなどとありますが、特に揚げる、焼くといった高温加熱調理はタンパク質に糖がくっついた糖化物質を発生させます。

唐揚げ、ドーナツ、フライドポテト、ポテトチップス、ワッフル、インスタント食品など、私たちがついつい口にしがちなものが、これらに該当します。

この糖化物質は、体内で酸化状態作り出し、活性酸素の毒に見舞われて炎症を起こします。炎症は血管内だけでなく細胞内でも発生し、細胞核やミトコンドリアの破壊につながります。細胞内の汚染やミトコンドリアの機能低下はがん化につながります。

血管内の糖化は、血液の流れを悪くします。毛細血管のゴースト化にもつながります。

そして、これらの影響で、さまざまな疾患を引き起こしてしまうのです。

3大生活習慣病の一つである糖尿病も糖化物質が血液の流れを悪くしたことが、大きな原因とされています。ですから、目の網膜や腎臓の糸球体といった毛細血管の流れが悪くなり、糖尿病の合併症の網膜症や腎症、壊疽を引き起こすのです。

糖化物質の多い食品の摂取では、いくつかの研究がなされています。

例えば、フライドチキンや唐揚げを毎日1個摂ると、13%死亡率を上げます。

また、フライドポテトは週に2回でも2倍に死亡率を上げます。

若いのに突然死というのも、ジャンクフードばかりの不摂生な生活が引き起こしていると推測されます。

揚げるのに使う油のトランス脂肪酸の問題もありますが、糖化食品、ジャンクフードはひかえて行く方が良いでしょう。

逆に糖化度が少ないのは、生野菜や煮たり、蒸したりした料理です。

また、プラズマ療法のプラズマウォーターは抗酸化で血管をしなやかにして行きます。

体の内からの整体として、ぜひご活用下さい。

[ブログ/健康法/]2023.04.05