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栄養

ドラマ「ドクターホワイト」の浜辺美波が誤診を正した”ビタミンB12欠乏症”

先日、女優浜辺美波主演の“ドクターホワイト”というドラマが始まった。不思議な出現の仕方で引き込まれてしまったが、その中で浜辺美波が緊急オペに入ろうとした脳血管疾患患者の誤診を見抜いた場面があった。めまいがあり、疲れやすく、手足の神経障害でものを落とすなどで、既往症の脳血管疾患が悪化したと診断(誤診)され、急いでオペとなったのでした。その原因を見抜き、それが何と“ビタミンB12欠乏症”でした。

体内でさまざまな代謝を助けているビタミンですが、「しっかりとる食事・栄養こそ健康の基本」という自然療法の立場から見直してみました。


ビタミンB群は水溶性のビタミンで、体内の代謝のさまざまな過程で補酵素として働いています。特に、ビタミンB12はタンパク質の合成や葉酸と協力して核酸(DNA、RNA)の合成に働いています。

ビタミンB12の吸収は、胃液のプロテアーゼにより食品中から遊離された後、唾液由来のRタンパク質と結合して小腸上部に移行し、すい臓酵素により再び遊離して胃からの内因子と結合し、回腸粘膜の受容体から吸収されます。

要するに、ビタミンB12の吸収には、しっかり咀嚼して食べることと消化力のある健全な胃が必要です。

また、ビタミンB12は魚介類や肉類等の動物性食品に多く含まれている(但し、海苔にもビタミンB12が含まれています)ので、ドラマの患者のようにビーガンだと欠乏してしまいますし、さらに胃粘膜にピロリ菌を飼っていて炎症を起こし、胃粘膜が萎縮していると消化力も低下して、ビタミンB12の吸収は低下してしまうのです。

そして、ビタミンB12が欠乏すると核酸代謝の異常により貧血を起こしたり、神経細胞の脂肪酸代謝異常により知覚異常、末梢神経痛、うつなどの症状を引き起こします。

具体的には、以下にまとめます。

(欠乏早期におこりうるもの)

虚弱・疲れやすい・憂うつ・不機嫌・精神不安・めまい・睡眠障害・舌の潰瘍・吐き気・食欲不振・腰痛・物忘れ・手足のしびれや無感覚・手足のひりひりする痛み

(欠乏がひどくなると)

無感動・気分の動揺・怒りっぽい・頭痛・発育や細胞再生の障害・脱毛・青白い舌・味覚異常・低胃酸・消化不良・下痢・便秘・下肢の脱力・アリのはうような感じ・腱反射の減少・回復不能の神経障害・見当識欠如・学習能力の低下・妄想・幻聴・老人性精神病・うつ病・視神経の萎縮・ぼやけて見える・話がしにくい・息切れ・体重減少・感染しやすい・生理不順・無月経・あざができやすい・手足の運動マヒなど

 

症状だけ見ると、他のビタミン不足でも起きうる症状もあり、また、他の疾患でも良くある症状なので、すぐにビタミンB12欠乏症とは分かりません。しかし、ビーガンだったことや、萎縮性胃炎があることなどから考えて対処していけば、自ずとビタミンB12を含む食事・栄養に改善され、症状緩和になるでしょう。

「汝の食を薬とせよ」。健康の基本の食事・栄養はとても大切ですね。

[栄養/]2022.01.19

「かくれ貧血」に注意しよう!

現在、貧血を感じている人以上に貧血だと気付いていない「かくれ貧血」が問題になっています。

一般的に健康診断などの血液検査で貧血を判断するときには、血液中の「ヘモグロビン値」を見ます。ヘモグロビンとは「ヘム(鉄)」と「グロビン(タンパク質)」が結合した血液中の赤血球に存在するタンパク質のことです。

ところが、本当に鉄が不足していないかどうかを知るためには「フェリチン値」の測定が必要です。フェリチンとは、鉄分を貯蔵するタンパク質のことで「貯蔵鉄」とも呼ばれています。例えてみれば、ヘモグロビンは現金、フェリチンは貯金です。

日本では、女性のフェリチンの基準値は5~157ng/gとされています。しかし、欧米ではフェリチン値が100を下回った時点で鉄不足と見なされています。そして、40に満たない場合は、医師から妊娠を控えるように指導されます。

そして、日本では多くの女性は100以下です。

特に、産後は栄養が空っぽになり、それが性格の変化につながります。怒りっぽくなったり、ささいなことに気になったりと精神的に落ち着かなくなってしまいます。

鉄が足りないと精神を安定させる神経伝達物質が作られにくくなるのです。

「イライラしやすい」「ささいなことが気になる」「疲れやすい」「めまいや立ちくらみがする」「朝、起きられない」「やたら甘いものを欲する」などの症状がる場合は鉄不足を疑ってください。

特に、甘いものに走ると質的な栄養失調になってしまいます。鉄不足の人は一様にタンパク質不足、糖質過多の傾向にあるため、共に暮らす子どもがいれば、その子にも偏りが生じ、発達障害にもつながります。

また、ミトコンドリア内での好気性解糖によるエネルギー通貨であるATP産生にも鉄が必要です。ATPが不足すると、当然体の代謝に影響します。単に疲れやすいというだけでなく、心の病気や慢性疾患、問題行動にもつながります。プラズマ療法でATPが増えない場合は、鉄を含めて、その他ビタミン・ミネラルを意識して食事を取っていきましょう。

そして、鉄の不足を補うために肉や魚をしっかり取ったり、野菜をしっかり取っていきましょう。但し、肉よりはカツオ、小魚がベターで、肉を多くとった分、野菜や発酵食品をしっかりとって腸内環境には気を付けていきましょう。

 

(参)薬に頼らず子どもの多動・学習障害をなくす方法

[栄養]2022.01.17

「塩」は必要不可欠、ただし「自然塩」を!

塩は単なる調味料ではなく、私たちの生命の営みに深く関与し、生体における全生理機能を確実に増強する「必需品」です。

特に、免疫機能を高め、病気を治す働きや、健康状態を一定レベル以上に保ち、健康長寿をもたらす働きに関りがある「還元力」を持った、生命エネルギー物質なのです。

ちなみに、塩の主な役割は以下の通りです。

 

  • 消化器から分泌される各種消化液(特に胃液)の分泌を高める。それによって消化管のぜん動運動を促し、腸内での異常な発酵を抑える。
  • 血管や心臓内壁に付着している不要物を取り除く。そのため、血管やリンパ管の老化防止が図られる。
  • 内臓全般の組織機能を活性化し、各臓器の生理機能と新陳代謝とをスムーズにする。
  • 脳神経系の機能を活性化することで、精神活動を活発にする。
  • 防腐、殺菌、解毒の効果を高めることで、血液が浄化され、自然治癒力を増進させる。

 

このような作用を十分に発揮させるためには、生体ミネラル(金属元素)を豊富に含む「自然塩」でなければなりません。

それは、生命の進化と深い関りがあるからです。生命が数億年前に陸に上がった時に、海水を体液(血液)として、自らの体内に抱き込んだのです。

海水の中には60種類以上の生体ミネラルが溶け込んでいて、これは血液イオンの組成と非常によく似ています。

ですから、その海水から作られた自然塩に含まれる生体ミネラルが、人間の体の内臓組織と親和性を持っているのも当然なのです。

例えば、「亜鉛は脳下垂体や生殖器」、「モリブデンは脳全体」、「バリウムは眼球、網膜」、「カドミウムは腎臓」、「ストロンチウムは骨」、「コバルトは血液、筋肉」、「銅は肝臓」、「鉄は腸粘膜」などです。

このような例をからみても、生体ミネラルは内臓やその機能にとって、必要不可欠なもので、欠乏した場合には各組織の本来の機能が作動してくれません。塩がもっている多彩な作用も、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)が結びついた化合物である塩化ナトリウムの単独作用ではなく、生体ミネラルをそっくり含有している自然塩であればこそ発揮されるものなのです。

一般に広く使われている塩は、海水からイオン交換膜(石油系)を使って、塩化ナトリウムだけを取り出した精製された「化学塩」で、塩化マグネシウムや硫酸マグネシウム、塩化カリウムなどを含んだ「にがり」はほとんどありませんから、むしろ人間の生理機能を狂わせる存在で、発ガン物質の一つといえます。ですから、「自然塩」が望ましいのですが、自然塩に明確な定義がないために、各企業が宣伝文句として使っているだけで、本物の自然塩とはほど遠いまがいものも少なくないようです。

そこでお勧めは「岩塩」です。岩塩は、地殻変動で陸地に閉じ込められた海水が、自然に長い年月をかけて蒸発、結晶化したものです。その他にも、湖の水を蒸発させて作る「湖塩」があります。いずれにせよ、精製されておらず、自然な製法で作られ、生体ミネラル分を豊富に含む本物の塩を選びましょう。

そして、体を健全に働かせるために、大切な栄養素である自然塩をしっかり摂って行きましょう。

 

(参)ガンは食事で治す

[栄養]2021.08.29

「糖尿病対策にはマグネシウム」は世界の常識

“金”偏に“美しい”と書いてマグネシウムと呼びます。

そのマグネシウムは、人体では生命にかかわる代謝に不可欠で、600種類以上の酵素に必須であり、体内における適用の広さと効果が奇跡的と言われています。

現代は、大多数の方がマグネシウム欠乏で、これを積極的に摂ることでさまざまな健康効果を得られることになります。特に、毒性のある西洋薬を止め、毒性のないミネラルであるマグネシウムを使うことは、医学界全体を新しい方向を示すことにもなるでしょう。

マグネシウムは、次のように多くの臨床的な効果が示されています。

ぜんそく、うつ病、疲労、心疾患、高血圧、糖尿病、がん、神経障害、不眠症、骨粗鬆症、腸疾患、婦人科疾患等

今回はその中で、糖尿病についてお伝えします。

マグネシウムは、インスリンの合成、輸送、およびインスリンが機能するために必須です。実際、平均総マグネシウム摂取量が少ないほど、インスリン抵抗性が高い傾向があります。ですから、マグネシウム不足の患者さんにはインスリンのみを与えても無駄なことになるのです。逆に、インスリンが効かないという方には、まずマグネシウムの投与が大切になります。

ここで、2004年ハーバード大学が行った12万人超えの大規模研究では、マグネシウムを最も多く摂取していたグループでは最も少ないグループに比べ、糖尿病の発症リスクが男女とも3割以上低かったことが報告されています。

その後、複数の研究結果の解析を通じて、マグネシウムの摂取量が1日100mg増えるごとに、糖尿病の発症リスクが15%減少することなども示唆されています。

そして、マグネシウムはブラザーイオンであるカルシウムとのバランスも要注意で、特に嗜好品である牛乳や乳製品はマグネシウムとカルシウムとのバランスを乱し、結果として、糖代謝異常を招いてしまうのです。

ですから、牛乳や乳製品など健康を害するものはひかえて、穀類・雑穀や豆類、青菜類、海藻類、種実類など「マゴワヤサシイ」食事に従っていれば、良質な炭水化物や糖代謝にかかわるミネラルやビタミンをまんべんなく得ることができるだけでなく、マグネシウムとカルシウムも適正なバランスで摂取できるのです。

ちなみに、プラズマ療法は糖尿病にとても役立ちます。体内酵素を活性化したり、神経・血管系にもプラスに働くからです。ひだまり庵では、糖尿病の方にも総合的にサポートしています。ぜひ、体験して見てくださいね。

 

(参)家族みんなが病気にならない食べ方事典

[栄養]2021.08.01

西洋薬を安易に使うことは、体内で起こっている大切な”メチレーション回路”を阻害してしまいます!

安易に頼っている多くの西洋薬は、決して病気を根本から治すものではありません。とりあえず症状を覆い隠したり、一時的に軽減したりするものです。

それが「いけない」というわけではありませんが、最終的に体を治すのは私たちの体に備わっている“自然治癒力”です。よって「薬を使い続ける」という不自然さに気づくことが大切です。

人体はすべて精妙なバランスの上で成り立っています。気の遠くなるほどの数と種類の反応や機能が組み合わされて、健康な体が保たれています。西洋薬の多くは、その中の一つの反応や機能を抑制したり、強化したりしているにすぎません。それは、体のバランスを取ることと反し、使い続けることが長くなると必ずひずみが生じます。

そのことの一つの例に「メチレーション回路の阻害」があります。

メチレーション回路は、ビタミンB群の一種である葉酸から始まり「メチル基」というものをやりとりしながら、次々に体に必要なものを作り出す反応系です。この回路が円滑に回ることで、遺伝子であるDNAやRNA、各種ホルモンや重要な化学物質、神経伝達物質、エネルギーなどが作られます。また、この回路は細胞分裂に関連したり、遺伝子のスイッチオン・オフを調整したり、有害物の分解・代謝に関わったりしています。

ですから、この回路がうまく働かないと、多くの疾患が起こりえます。うまく細胞の分裂や再生が出来なくなり、さまざまな代謝が衰えるので、病原体が侵入したり、がん細胞が生じたりしたときに、それらを排除する免疫の仕組みも働きにくくなります。

その結果、動脈硬化やそれによる心臓や脳の病気、うつ、パーキンソン病、不安障害、がんなどのリスクが高まります。

つまり、日常使っている薬の多くは、腸内細菌に悪影響を及ぼすばかりか、私たちの体内で起こっている大切な代謝であるメチレーション回路のあちこちで反応を阻害し、知らぬ間に不調やさらなる病気の悪化、そして他の病気を招く結果にもなっているのです。

ですから、安易に薬に頼らず、バランスのとれた栄養をしっかりとり、体内酵素を自然な形で活性化して、メチレーション回路も含めさまざまな代謝を整えてくれるプラズマ療法でこれからも健康維持に役立てて行きましょう。

 

(参)この薬、飲み続けてはいけません!、分子栄養学講座

過剰なリンの恐い顔

私たちの現代の食品には食品添加物はなくてはならない存在になっています。それは「日持ちを良くする。カビを抑える。形を整える。味を調整する。色をキレイに見せる」等の役目があるからです。

その中で、リンは添加物の中では大きな役割を持つ代表的なミネラルです。特にリン酸化合物として、味を良くしたり、変色を防ぎ、色をキレイに見せたり、形を整えたりする目的で使われています。


種類として「かんすい」「PH調整剤」「酸味料」「結着剤」「乳化剤」「膨張剤」などがあり、中華麺や清涼飲料水、乳製品、加工肉、魚肉練り製品などの食品例があります。

もともとリンは、自然界の食品に多く含まれていて、私たちの体に必要なミネラルの一つですが、食事に無頓着であればあるほど、リンは過剰に摂取されてしまうのです。

特に、肉や加工食品などのリンは腸でカルシウムと結びつき、その吸収を妨げてしまいます。すると、体は自分の骨を溶かして血液中のカルシウムを補おうとします。そのため、リンが多いと骨が溶けやすくなります。

さらに、骨から溶け出たカルシウムが石灰化して血管内壁にこびりつき、血管が硬くなる動脈硬化を進めます。その結果として血圧が上がったり、腎機能が悪くなったり、心筋梗塞などを引き起こしやすくなったりするのです。

また、リンの過剰摂取で起きる症状には、腹痛、下痢、膨満感、吐き気といった胃腸症状やアレルギーなどもあります。

さらに、腎臓にも甚大な被害を及ぼします。腎臓の悪い人は、そもそもリンの排泄がうまくいかず溜まりやすくなり、それによってさらに腎機能が悪化するという負のスパイラルに入ります。人工透析にならないよう、専門の医師は食品添加物としてのリンの摂取量について詳しくアドバイスしています。

深夜にカップ麵をすすって夜更かしする人は、腎機能低下や心筋梗塞のリスクが高くなってしまうでしょう。(漢方的には腎虚、老化を加速させてしまいます)

また、加工品をよく利用したり、乳製品を健康に良いからと摂り過ぎている人は骨粗鬆症のリスクを高めてしまうでしょう。(乳製品自体に骨をもろくして骨折率を高めてしまいます)

このようにリンの過剰摂取はボディーブローのようにじわじわと体内環境を悪化させます。

ですから、リンを含む加工食品には特に気をつけて行きましょう。

 

(参)最強の食事術、パンと牛乳は今すぐやめなさい!

[栄養/]2021.04.19

保険栄養という考え方

今回は、「21世紀の医療・医学を考える会」から「eクリニック」をスタートしている岡本裕医師の「保険栄養」の考え方をご紹介します。
現代の私たちの食事には、豊かに見えて一部の成分が不足しやすい状況にあります。 3大栄養素であればタンパク質が不足しがちと言われていますが、生体活動を円滑に行うのに必要な潤滑油的な「補酵素」としてのビタミンやミネラルが不足がちです。 これらは、ごく微量なので「微量栄養素」と言われていて、私たちの体内では合成できないのです。 ですから、必ず食事やサプリメントから取る必要があります。 ここでサプリメントは、“補足”という意味ですが、もともとは「日ごろの食生活では足りない栄養素を補うための食品」というのがサプリメントの意味なのです。日本では明確な定義がされていないものの、一番近い日本語は「栄養補助食品」でしょう。また、日本の現状では、足りない栄養素を補うものに限らず、健康に良いとされる成分を配合し、特定の機能を期待する食品もサプリメントと呼んでいます。 このように、大きく2種類の「サプリメント」があるので、区別するときには、栄養素を補う目的のものを「ベースサプリメント」、特定の機能を期待するものを「アクティブサプリメント」と呼んでいます。 eクリニックの岡本裕医師は、ベースサプリメントは「ぜひとるべきもの」と位置付ける一方、アクティブサプリメントは積極的には勧めていません。 この栄養不足を補うベースサプリメントとしての大部分はビタミン・ミネラルで、これに現代人に不足しやすいオメガ3系の脂肪酸(EPA・DHA)と、腸内細菌を育てるプレバイオティクス(食物繊維など)を含めてベースサプリメントとするのが一般的になっています。 そして、ベースサプリメントは、調子が悪いときだけとるものではなく、常日ごろからとるべきものです。さらに、すべての人、特に40歳以上の人には必要で、健康維持のためにぜひ摂取したいものです。 このように積極的にベースサプリメントとして、必要な栄養素をとっていこうという考え方が「栄養保険」という考え方です。 それは、とりすぎると健康を害する糖質や飽和脂肪酸を適切な量に抑え、それによって不足するおそれがある栄養素をベースサプリメントで補おうというものです。 もしかすると、とっていても無駄になるかもしれませんが、いざ不足の危機が生じたときには、これにより回避できます。部分的には無駄になるかもしれないけれど、そこは許容して不足に備えようという、まさに「保険」の考え方です。 岡本医師は、現代のように各栄養素の作用や不足・過剰の弊害が分かってきたうえで、サプリメントが発達している時代には、大変合理的な考え方なのではと問いています。
事実、欧米の多くの国では、栄養保険をかけるためのベースサプリメントの必要性を広く発信していて、それで医療費が削減できることも発表しています。 そして、岡本裕医師の考えるベースサプリメントの内容が以下になります。 ・ビタミンB群(B1,2,6,12,ナイアシン,葉酸,パントテン酸,ビオチン) ・ビタミンC、D、E ・カルシウム ・マグネシウム ・亜鉛 ・EPA、DHA ・食物繊維 これに、人によってタンパク質やファイトケミカルをプラスしましょうとしています。   岡本裕医師は、ベースサプリメントをうまく取り入れながら、食事や生活改善による「セルフ治療」で根本的に体を治していくことを真摯に伝え続けています。 これからも応援していきたい医師の一人だと思いました。   (参)ロジカル食事術

[栄養]2021.02.24

糖尿病に大きく関わる”ビタミンK2”という栄養素の大切さ

糖尿病発症のカギの一つは、体内でビタミンK2が十分に作られるかどうかにあるといえます。このビタミンK2は知れば知るほど大切なものだと理解出来ます。 ビタミンKには、大別して2種類あります。うちK1は植物油の他、野菜や海藻など植物全般に含まれていて、もう一つのK2は微生物によって作られるビタミンです。腸内細菌や動物の各種の組織では、ビタミンK1からビタミンK2を作ることが出来ます。ちにみにビタミンK2は、納豆や動物の肉類、卵、チーズなどの乳製品に多く含まれます。
さて、ビタミンK2は、骨髄の骨芽細胞で分泌されるオステオカルシンを活性化します。活性化されたオステオカルシンの働きは、糖尿病だけでなく全身の健康におよびます。 代表的な働きは、骨化を促し骨を強くします。脳の機能維持や精巣機能、すい臓からのインスリン分泌、腸管からのインクレチン(インスリン分泌を促す)分泌、脂肪細胞から糖の取り込みを促すアディポネクチンの生産・分泌等、幅広く役立っているのです。 ところが、このビタミンK2は水素添加大豆油(トランス脂肪酸)やキャノーラ油、オリーブ油、さらにコレステロールを下げる薬剤であるスタチン系やワーファリンなどによって働きを阻害されます。それによって、骨粗しょう症が進んだり、行動異常を起こしたり、糖尿病を引き起こしたりします。 さらに、ビタミンK2が抑制されると、マトリックスGlaタンパクの活性を阻害するので、動脈硬化や腎臓の石灰化を促進させます。このマトリックスGlaタンパクは血管に存在し、動脈や腎臓でカルシウムの沈着・石灰化を防ぐ働きをしているのです。それが植物油によって阻害されて、動脈硬化による合併症を増やし、総死亡率を上げるのです。
以上、ビタミンK2の重要さですが、納豆やある程度の肉・卵の摂取は大事ですが、あえてチーズなどの乳製品は逆に骨折率を増加させるので取らないでいましょう。 また、ビタミンK2の働きを阻害するリノール酸の多い植物油(大豆油、紅花油など)を取っていては糖尿病の改善にならないので控えて行きましょう。 さらに、コレステロールが高いからと安易に服用しているスタチン系の抗コレステロール低下薬は、よく相談してやめて行けたらよいかと思います。   (参)糖尿病は、体にいいはずの油が原因だった、「薬のやめ方事典」

[栄養]2021.02.08

がんに負けないための栄養素(その2)

今回は前回に続き、日本初の栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニックを開設した溝口徹医師の「がんになったら肉を食べなさい」から、がんに負けないための栄養素をご紹介させて頂きます。   (前回まで)
  1. しっかりしたカロリー
  2. プロテイン(タンパク質)
  3. アミノ酸
  4. ビタミンB群
  5. ビタミンC
  6. ビタミンE・トコトリエノール
  7. ビタミンD
 
  1. EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは炎症性サイトカインに抵抗する物質を作るための材料になります。また、がんが新生血管を作ることを抑制する可能性も指摘されています。 1日推奨摂取量 2000mg以上
  1. ヘム鉄
がんはアシドーシスの環境にするために、酸素の供給不足、貧血の状態を好みます。 1日推奨摂取量 ヘム鉄内の鉄の量として30mg(便の状態を見て黒くなる少し手前の量を摂取するのがベストです)
  1. 亜鉛
DNA鎖を開列させるときに必要なミネラルで、造血する場の骨髄や代謝回転が速くなっているがんの状態では、亜鉛の需要量は増大しています。また亜鉛は、フリーラジカルを消去するSODの活性中心に配列されています。さらに、脱毛を予防したり、味覚を正常に保つ作用があります。 1日推奨摂取量 60mg
  1. βグルカン・フコイダン
βグルカンはシイタケ、マイタケ、大麦、パン酵母に多く含まれています。フコイダンはわかめ、昆布、もずくなどの表面にあるヌメリ成分に多く含まれています。両者は小腸粘膜にあるパイエル板という免疫組織に存在するM細胞を介して吸収され、我々の免疫を活性化してくれます。
  1. ラクトフェリン
腸管粘膜の免疫組織にある樹状細胞を成熟化させる作用が強く、がん細胞と戦う全身のリンパ球を活性化し、抗がん作用をもたらします。また、腸内細菌のバランスを整える作用があり、辛い化学療法における食欲の維持や便通を整えることなどにも有効です。 1日推奨摂取量 900mg~
  1. ビタミンA
ビタミンAは細胞の分化を調節する作用を有しています。白血病の一種である急性前骨髄性白血病の治療には、ビタミンA誘導体が治療に応用され効果が確立されています。   以上ががんに負けないための栄養素ですが、トータル的にがん患者さんへアプローチされる場合には、栄養療法に精通された医師の指導のもとで行うことが重要です。 また、使用するサプリメントが合う、合わないはとても大切です。良かれと思って買った高額なサプリメントが合わないこともしばしばありますし、服用量が過量なこともあります。ですから、がん治療においては、当サロンでご紹介している癌活性消滅療法を行っている医師にお聞きすると、合う合わないだけでなく、必要量も教えてくれるのでお勧めです。 とにかく、がん治療においては十分な栄養で免疫力・体力の維持は大切です。但し、体内環境がひどい場合には、必要に応じてファスティングをお勧めします。本題のように、何が何でもというように肉を摂らないでくださいね。本の内容を理解して、医師の指導のもとに行うことが大切です。   (参)がんになったら肉を食べなさい

[がん/栄養]2021.01.31

がんに負けないための栄養素(その1)

栄養療法であるオーソモレキュラー療法の創始者の一人であるエブラム・ホッファー医師は、がん患者さんへの栄養療法で驚くほど平均生存期間を延ばしました。その処方は、βカロチン、ビタミンB群、ビタミンC、E、セレン、亜鉛でした。 今回は、日本初の栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニックを開設した溝口徹医師の「がんになったら肉を食べなさい」から、がんに負けないための栄養素をご紹介させて頂きます。
  1. しっかりしたカロリー
脂質やタンパク質の機能は、カロリーが十分に存在しているということが前提条件になります。カロリー不足では、大切なタンパク質や脂質がカロリー源として燃やされて消費されてしまい、炎症を抑えたり酸素を運んだりする大切な機能が果たせなくなります。
  1. プロテイン(タンパク質)
治療で必要な量は、常に筋肉が細くならないということが目安になります。動物性タンパク質、卵、納豆に多いメチオニンが重要です。 1日の推奨摂取量 20g以上
  1. アミノ酸
がんが進行して消化吸収力が落ちるとタンパク質の吸収率が下がるため、プロテインの代わりにアミノ酸を用いることがあります。筋肉の減少を防ぎ、アルブミンを維持向上させる目的にはBCAAを選択します。また消化管機能低下や抗がん剤や放射線治療による重度のストレス環境下ではグルタミンを用います。グルタミンは、腸管粘膜とリンパ球の活動のエネルギー源です。 1日推奨摂取量 必須アミノ酸8g以上、BCAA6g以上、グルタミン9g以上
  1. ビタミンB群
がんはエネルギー消費が亢進している状態なので、大量のビタミンB群を消費します。 ビタミンB6は細胞増殖抑制作用があり大腸がんの発症を予防しているという報告があります。ビタミンB群はコンプレックスで服用すると脂質に対する抗酸化作用が効果的になります。
  1. ビタミンC
ビタミンCはがん患者さんの身体の中で献身的に素晴らしい作用を行い続けますが、すぐに消費され、血中濃度が下がってしまうという特徴があります。ビタミンCの働きを助け、血中濃度をできるだけ高く保つようにサポートしてくれるαリポ酸を同時に用いることは有効な方法です。 1日推奨摂取量 高濃度ビタミンC点滴をしていない場合10g以上
  1. ビタミンE・トコトリエノール
トコトリエノールはビタミンEの抗酸化作用をより強力に、しかもがんに対して直接作用を有するように変化させます。
  1. ビタミンD
ビタミンCと並んで主役に抜擢されるほどの栄養素です。ビタミンDが不足していると様々ながんの発症率が上がることが理解されてきました。しっかり日光を浴びながら散歩するのはお勧めです。 1日推奨摂取量 25-OH-D3として4000IU以上   以下は次回でご紹介します。
  1. EPA(エイコサペンタエン酸)
  2. ヘム鉄
  3. 亜鉛
  4. βグルカン・フコイダン
  5. ラクトフェリン
  6. ビタミンA
  (参)がんになったら肉を食べなさい

[がん/栄養]2021.01.29