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小腸内細菌異常増殖症(SIBO)の予防法と改善法

一般的に「腸に良い」といわれる食事は、SIBOを持つ人には逆効果だと理解しているでしょう。それは、発酵食品を摂取することでは、SIBOは本来細菌の少ない場所に異常に細菌が増殖しているわけで、そこに善玉菌ではあるけれど、たくさんの細菌をさらに投入し増やすことになるからです。また、食物繊維を良かれと思いたくさん摂取したとしても、それが消化し難いことで小腸に細菌が停滞し増殖してしまいます。 そもそも、まずSIBOにならない方法を以下に列挙します。 ① 適度な胃酸を保つ ② 胆汁の分泌を良くする ③ 小腸の消化管運動(MMC)を良好に保つ ④ 大腸から小腸への逆流を防ぐ 以上考えられるわけですが、①から③まではどのように食事に気を付け、睡眠も含めて生活のリズムを整えていくことになるでしょう。 ④に関しては、バウヒン弁(回盲弁)の機能を維持することになり、お腹のマッサージということになるでしょう。 このバウヒン弁(回盲弁)の位置は、まず右上前腸骨棘(腰の骨の前の出っ張っている所)からおへそに補助線を引き、その線を3等分します。その外側3分の1の部位から腹部の奥に向かってゆっくり指を滑り込ませてみます。深層に達すると、この触診点から0.5~1cm以内の部位でヘーゼルナッツ大の柔らかな塊に触れます。これがバウヒン弁です。 このバウヒン弁の働きを良くするために、この部分を振動させたり、押したり離したりして刺激を与え、バウヒン弁の可動性を高め血行を改善します。 また、大腸のマッサージや腹筋のトレーニングにより、便を押し出す排便する力が強くなり、腸の調子が良くなります。
次に改善法をお伝えします。 先程の①~④もSIBOにならない方法と同時に改善法になります。 それ以外では、SIBO食を実行する、抗菌作用のある成分を使う、腸管の運動を促進させる、再発を防ぐことになります。 まずは、抗菌作用のある成分を使ったり、細菌のエサにならないように「FODMAP食」を避けるSIBO食を実行したりすることが大切です。その後、腸管の働きを取り戻しながら、再発防止を心掛けることになります。 ここで大切な、細菌のエサになりやすい「FODMAP食」をご紹介します。 これは、SIBOを始め、お腹の調子が悪い人が気を付けるべき食事であり、この低FODMAP食は科学的根拠の高い食事法で、ハーバード大学、イエール大学、コロンビア大学などがその効果を証明する論文を発表している食事法です。 それでは、「FODMAP」の用語を解説します。 F(Fermentable):発酵性の以下の4つの糖質を指します。 O(Oligosaccharides):ガラクトオリゴ糖(GOS)とフルクタンです。  ガラクトオリゴ糖はレンズ豆、ひよこ豆などの豆類に含まれます。  フルクタンは小麦や玉ねぎ、ニンニクなどに含まれます。 D(Disaccharides):二糖類で牛乳、ヨーグルトなどのラクトース(乳糖)です。 M(Monosaccharaides):単糖類で果糖のフルクトースです。 A(And)(そして) P(Polyols):ソルビトールやキシリトールなどのポリオールで、マッシュルームやカリフラワーなどに含まれます。 これら「FODMAP食」の「糖質」は、小腸で非常に吸収されにくい特徴がありますが、発酵性の「短鎖炭水化物」であり、腸内の細菌にファーストフードを提供することになり、急速にガスを発生させお腹を膨らませることになるのです。 ネットで、高FODMAP/低FODMAP食品一覧表が調べられますので、ぜひチェックして見てください。 パン、麺、小麦より米、蕎麦、りんごよりバナナ、牛乳よりコーヒー、紅茶、キノコよりこんにゃくなど参考になります。 (参)小腸を強くすれば病気にならない

[ブログ]2019.11.30

SIBO(小腸内細菌異常増殖症)の原因を知ろう!

まず、SIBOの典型的な症状は以下のとおりです。 ・慢性的な下痢や便秘を繰り返す ・腹痛 ・お腹がゴロゴロする(腹鳴) ・食事をしたあとに、お腹がパンパンに張る ・げっぷ、胸やけ、食べ物が食道にもどる そして、SIBOの主な原因(およそ90%)は消化管の運動障害と慢性膵炎だとお伝えしましたが、今回は整理してその原因を説明します。
SIBOを引き起こす10の原因 ①小腸の消化管運動(MMC)(※)の障害 糖尿病やパーキンソン病、甲状腺障害、膠原病などの全身性の疾患で腸の動きが悪くなり、小腸に飲食物の残りかすが停滞し、それを栄養分にする細菌が増殖します。 (※)MMC(伝ハン性消化管収縮運動)は小腸の壁に微生物が取り付くのを防いでいます ②大きなストレスやそれに伴う間食などの生活習慣 ストレスは交感神経を興奮させるので、小腸のぜん動運動が低下します。また、ストレスにより腸内で炎症が起き、免疫力が低下します。 ③抗生物質 抗生物質を服用すると、目的の体内に入る前に善玉菌も含め腸内細菌を殺してしまい、腸内のフローラのバランスを崩してしまいます。その結果、悪玉菌が以前より繁殖しやすくなったり、腸管免疫の働きを低下させてしまいます。 ④胃薬(特に胃酸を抑える薬)による胃酸減少 胃酸が減少することで、小腸の細菌を殺すことが出来なくなり、その結果、過剰な細菌が産生するガスによってSIBOを悪化させます。小腸内のガスの増加で、よけいに逆流性食道炎を引き起こすことがあります。 ⑤免疫力の低下 さまざまなストレスや食事内容(タンパク質不足など)によって免疫力を落とします。この時、小腸内の細菌数をコントロールしている、「ディフェンシン」という免疫グロブリンや抗細菌・抗ウイルス作用を持つタンパク質を含有する粘液の分泌の低下を起こしています。 ⑥炭水化物の消化不良、食べすぎ、飲みすぎ 炭水化物の中でも小腸で吸収が悪く、なかなか吸収されない糖質類「FODMAP(フォドマップ)」(※)は、その糖質をエサとして細菌が増殖することになります。 (※)発酵性のオリゴ糖、乳糖、果糖、ポリオールの4つの糖質のこと ⑦重金属 鉛、アルミニウム、カドミウム、有機水銀、ヒ素などを蓄積している人は、腸管の働きが悪くなります。これらの重金属は、これらを利用して細菌が「バイオフィルム」という隠れ蓑を作り、抗生剤やプロバイオティクスから身を守ります。 ⑧食中毒や急性胃炎などの感染症のあとに発生 食中毒や急性胃炎などの感染症により、小腸のぜん動運動を起こす腸のペースメーカーであるカハール細胞が破壊されたり、ぜん動運動の原料であるビンキュリンタンパク質が減少したりすることがあり、それにより小腸の消化管運動(MMC)が障害されます。 ⑨大腸のバウヒン弁(回盲弁)の障害 虫垂炎や様々なお腹の手術、潰瘍性大腸炎、クローン病、繰り返す腸閉塞などによりバウヒン弁がうまく閉じない状態になると、大腸から小腸に細菌が逆流してしまいます。 ⑩胆のう除去、胆汁不良や膵炎 胆汁は胆のう内で十分に濃縮されることではじめて抗菌作用を発揮します。胆のうを切除すると、胆汁は十分に濃縮されずに小腸に分泌されることになり、細菌を殺菌する能力が格段に落ちてしまいます。 また、膵炎では炎症により細菌が増加すると同時に、消化酵素が不十分で消化管内に未消化物を増加させてしまいます。 以上の原因により、小腸内に異常に細菌が増殖してしまうわけですが、同時に腸にいくつかの重大な疾患を合併することが多くあります。そのSIBOと関連する病気には、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、クローン病、セリアック病が知られています。これらの疾患についてはいずれ解説したいと思います。 さて、次回にはSIBOにならない生活術や改善法をお伝えしたいと思います。 (参)小腸を強くすれば病気にならない

[ブログ]2019.11.27

小腸内に細菌が異常に増殖する病態である小腸内細菌異常増殖症(SIBO)が増えています!

現代の食生活などにより、小腸内に細菌が異常繁殖することで腹部膨満感や下痢、便秘などの消化器症状を起こしてしまう方がとても増えています。その病態を小腸内細菌異常増殖症(SIBO)といいます。 本来、小腸には大腸と比べて細菌の生息数は非常に少ないわけですが、現代の生活習慣などにより異常に細菌が増えてしまっているのです。 そのために、お腹がパンパンに張ったり、下痢、便秘、げっぷ、胸やけなどさまざまな胃腸症状を引き起こしています。さらに、SIBOはお腹の不調に限らず、肌荒れ、栄養失調(ビタミンや鉄欠乏など)、肥満・やせ、アレルギー疾患、さらに神経系および精神疾患の不調(うつ、不眠など)なども引き起こしてしまうのです。 それは、腸が全身の臓器や脳・心とまでネットワークでつながっているからです。

さて、このように小腸に増殖した細菌には大きく分けて2つのタイプがあります。 一つは、小腸内で「水素ガス」を発生しやすく、下痢の症状を引き起こすタイプと、もう一つは、「メタンガス」を発生しやすく、便秘を引き起こすタイプです。 水素を発生するタイプのSIBOはやせ型の体型ですが、メタンを発生するタイプのSIBOは肥満型の体型が多く、腹囲が大きく、有意にBMI(肥満度)が高いことが判明しています。 ちなみに、SIBOかどうかを診断するには水素ガスとメタンガスの両方を測定しますが、メタンガスが発生するタイプの方がやや治療が難しく、再発が多いとされています。なぜなら、メタンガスを出す古細菌は抗生物質に耐性を持つことが多いからです。 さらに、SIBOが起こるとビタミン・ミネラル他さまざまな栄養素が増えた小腸内細菌に奪われてしまい、上記のようなさまざまな全身症状を引き起こします。 主に増える「通性嫌気性菌」は腸の粘膜に接着し、腸管毒素により腸粘膜にダメージを与えます。その結果、いくらものを食べても吸収されずに、タンパク質がボロボロ便の中に漏れてひどい低タンパク血症をもたらす「蛋白漏出性胃腸症」との関係性も指摘されています。 また、症状が長引くと「免疫システム」にも異常が起こります。
さて、SIBOは腸の健康を取り戻すことで解決できるわけですが、ここでとても大切なことがあります。それは、発酵食品や整腸薬などの善玉菌を入れたり、食物繊維の豊富な野菜・果物などを多く摂ったりするような一般的に腸を整えるのに良いとする行為が、逆にSIBOを悪化させてしまうことが多くあることです。 つまり、異常に増えすぎてしまっている小腸内細菌をこれらの行為により、さらに増やしてしまうということです。その結果、さらにお腹がパンパンに膨れるなどの不調を引き起こします。 ですから、SIBOを良く理解し、その原因を知ることがとても大切です。 主な原因は、消化管の運動障害と慢性膵炎であり、これらで90%を占めるという報告があります。それ以外では、高齢であること、潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患、痛み止めの薬の使用、小腸に憩室をもっていることなどがSIBOのリスクとなります。 一般的な食事指導で繰り返しお伝えしている「甘い物を控えましょう」の糖質は、消化器系の運動を鈍らせ、小腸内の細菌をさらに増やし育てる行為になります。 甘い物が好きで、食べるとすぐお腹が張る人、下痢や便秘などの胃腸の不調を抱えている人は、このSIBOがあると思っていいと思います。 また、別にSIBOの改善法をお伝えしますが、やはり糖質過剰は怖いですね。 特に、精製された糖質はひかえて行きたいものです。 (参)小腸を強くすれば病気にならない

[ブログ]2019.11.22

水野南北を知り、食を節することでの開運を知ろう!

江戸時代に「開運の極意」を著した水野南北という方がいます。 その開運の極意の第一に、食を慎むことがあります。 今回は、体の健康だけではなく、運命の健康のためにも食が大切なものであるということをご紹介したいと思います。
●人間の一生の吉凶は皆只その人の飲食による。恐るべきは飲食である。慎むべきは飲食である。 ●飲食が分限より少ない人は、人相が悪くとも吉であり、相応の福分を得て長生きし晩年幸福である。 ●飲食が分限より多い人は、たとえ人相が良くても何事も順調に行かず、手遅ればかりで生涯気苦労がたえず、晩年不仕合である。 ●小食で、激しく定めている人は、たとえ貧乏して悪い人相であっても、相応の幸せがあり、長生きしても何事も大抵不自由することなく、晩年幸せであり、ひ弱そうに見えても病気をすることがない。 ●大食であって、その上量も時間も決まっていない人は問題外で、一生涯運は良くならず、ついに家庭をこわし、病気になる。 ●飲食に定めがあっても、時々少しでも多かったり少なかったりすると、収入もまた多かったり少なかったりする。飲食が一定していて変化がないと、収入もまた一定して変化がなく、ただ食事を一定にして厳重に守るが良い。 ●厄年に大難の相があっても、いつもおごった食事をせず厳重に定めている人は厄をまぬがれる。 ●酒や肉を多く食して肥え太った人は、一生涯出世発展することがなく、慎まないと晩年不幸せである。 ●自分が後々、立身出世しようと思うならば、第一に食を減らして厳重に定めること。これが出来る人は必ず立身出世し、出来ない人は生涯立身出世の見込みがない。 ●繁盛している家の運が尽きてつぶれようとしておっても、もし跡継ぎの主人がその食事を減らして厳重に守ると収入が自然に伸び、家運は栄える。 ●たとえ貧乏で苦労の多い人相でも、自分自身で貧乏人らしく粗末な物を食べ、これを厳重に守り抜くときは、自然に貧しさから抜け出して相応の財産ができる。これを自福自得という。 ●常に腹七分目を心がけよ。 ●人それぞれ、仕事や体格が違うのであるから、食べる分量は自ずと異なる。したがって、食を節する場合は、その人相応の分量で節する必要がある。 ●自分が食を節しているからといって、家族や他の人に無理にそれを押し付けてはいけない。 ●節制は吉だが、ケチは大凶である。したがって人をもてなす時は、自分の節制に関わりなく、盛大にもてなすこと。 ●青菜の類は、いくら食べても構わない。 ●昔の武士は合戦の時は、一日5食であったが、そういう非常時には大食しても構わない。 ●一芸に秀でるほどの者は、慎みを堅く守っていても、ますます天から苦しみを与えられることがある。それはその道をますます究めさせるためである。 ●食欲がなければ無理に食べるな。 ・・・ いかがでしたか? ファスティングは、普段の食事による負担をリセットして解毒し、ある意味開運に向かわせるでしょう。 明日からの、ファスティングもこのような積極的な考えで実践して行きましょう。

[]2019.11.17

口の中は全身の健康度を表しています

現代人の多くが口腔内に炎症を持っています。 それは、歯医者さんに行くと歯と歯茎の間のポケットに棒を差し込んで(フローピング)、その深さを測ることがあります。すると、歯周病のある人には出血が見られます。 つまり、ポケットの奥に炎症、潰瘍が出来ているということです。 そういう方は、歯磨きの時に出血があります。 歯肉や歯周組織に炎症が生じると、炎症サイトカインが産生されて全身を回るほか、血管透過性が増し、歯周ポケットから口腔内の細菌が体内に侵入します。 このように炎症があると、体内で火事が起こっているようなもので、さまざまな全身疾患につながるリスクが分かっています。
さて、現代の人の胃酸の強さはpH4前後と、ひと昔前のpH2くらいからはるかに酸性度が弱くなっています。この原因は、食品添加物などの化学物質を多く含む食事、偏った食事、胃酸を抑える薬品のせいだと考えられています。 このように、胃酸の力が弱いとピロリ菌だけではなく、口腔内にいた一部の細菌なども胃酸では殺菌できなくなっています。その結果、口腔内細菌は胃を通過して腸にまで到達してしまうことが分かっています。 そして、いわゆる悪玉菌が増殖するなどの腸内細菌のバランスをおかしくしてしまい、小腸に細菌が繁殖してしまうSIBO(小腸内細菌増殖症)にかかったり、免疫システムに障害をきたします。 その結果、先程の口腔内の炎症が全身に及ぼすことと相まって、さまざまな全身疾患を引き起こすことが分かってきました。 例を挙げれば、糖尿病、脳血管疾患、心臓病、関節リウマチ、肺炎、慢性閉塞性肺疾患、周産期合併症(早産)、慢性腎臓病などです。 さらに、歯周病によって歯を失うと、肥満・メタボリックシンドロームも引き起こされて行きます。
歳を取ると、体の潤いが低下してきて、口腔内も例外ではありません。さらに、安定剤など薬剤の服用によっても唾液の分泌が低下してしまうのもがあります。 また、ストレスにより交感神経が優位になると、消化器系の運動低下も含め、唾液の分泌が低下し、口腔内の洗浄力が低下してしまいます。 このように口腔内環境は、咀嚼やかみ合わせも含め、食事、ストレス、薬剤に大きく関連しています。 ですから、普段の食事においては、炎症を起こさないよう食材や油の選び方、また添加物にも意識していくと同時に、歯間も含め歯のブラッシングをしっかりして行きましょう。 また、ブラッシングの後に抗炎症作用のあるオメガ3の油である亜麻仁油を口に含んで、クチュクチュするのも口腔内の衛生には非常に有用です。 ぜひ、お試しください。

[ブログ]2019.11.10

植物エキス醗酵飲料を利用しよう!

昨今、ファスティングはさまざまな分野で取り入れられていますが、断食と言うように単に水分のみの難易度の高いものではなく、消化に余計なエネルギーを使わずに無理のない植物エキス醗酵飲料を使いながらのファスティングが流行っています。 ですから、日数も3日から1週間程度の短期間で、体内環境のデトックスのような位置づけになるでしょう。 その時用いる植物エキス醗酵飲料について特徴をお伝えします。 そもそも植物エキス醗酵飲料は、植物の自然抽出エキスを自然醗酵させたもので、植物酵素や自然界に存在する醗酵微生物が関与したものです。食物酵素の働きを最大限に引き出し、その働きを体内生成酵素に無駄なく伝え活性化させるものになります。
【特徴1】すでに消化済みの、クリーンな食べ物であること 食欲がない人や病気でものが食べられない人、消化の弱い人でもすぐにクリーンな形で吸収が出来て、生きる活力が得られます。 消化済みの醗酵飲料のため、消化に負担を生じることがなく、身体を休養させながら栄養を取り入れることが出来ます。休むことの出来た各臓器は、それだけデトックスなどの疲労回復の時間を持てることになります。 こうしたことは、生命活動を司る身体の「酵素群」の無駄な消耗を避け、むしろこれらの「酵素群」の体内生成を栄養面でバックアップすることにもなります。 ちなみに、消化済みの植物エキス醗酵飲料の成分構成としては、生命維持に必要な「クリーンエネルギー(ブドウ糖、果糖)」、その他「オリゴ糖」、新陳代謝に必要な「ビタミン、ミネラル」、「アミノ酸」、乳酸・酢酸などの「有機酸」、そして抗酸化などの生理活性作用を示す「微量成分」などからなっています。 【特徴2】微生物コントロールが可能な液質であること 植物エキス醗酵飲料は、良質な有機酸を含む酸性液質のため、比較的アルカリ側にある悪玉菌には住みにくい条件を与え、善玉菌である腸内有用菌にとっては、良好な生育条件を提供することになります。 また、体内の不要物・汚染物質などが自然のサイクルで排出され、腸内微生物の良好なバランスが整うことは、生命の源泉を吸い上げる「人間の根」=「腸」本来の自然な生活リズムを守ることにつながります。 ちなみに、植物エキス醗酵飲料は腸内の悪玉菌の抑制だけでなく、胃に住み着く「ピロリ菌」の抑制力も持っています。 【特徴3】微量成分としての生理活性物質が体内環境を整えること 植物エキス醗酵飲料は、動物性の脂肪やタンパク質を含まず、逆に生理活性物質としての微量成分が多いことから、血液を汚しがちな現代人のアンバランスな食生活をフォローします。 また、身体をサビつかせる活性酸素を除去する「抗酸化能力」があり、免疫力を一定に保つ働きと密接な関係性をもっています。 また、醗酵微生物の生成物質や菌体成分(β-グルカンなど)が、免疫系を刺激し、免疫力を一定に保つ働きがあります。 このようなさまざまな植物エキス由来の微量成分や醗酵微生物由来の微量成分が、腸内環境や体内環境をより良い方向に整えていくことに大いに貢献しています。 以上のような特徴を持つ「植物エキス醗酵飲料」をうまく利用しながら、体内環境の改善のため、また心身の健康のために、ぜひファスティングに取り組んでみましょう。

幸福論~鈴木大拙氏と三浦綾子さん(月刊致知より)

禅の研究と著述に九十六年の生涯を傾注された鈴木大拙博士が、こういう言葉を残されている。 「人間は偉くならなくとも一個の正直な人間となって信用できるものになれば、それでけっこうだ。真っ黒になって黙々として一日働き、時期が来れば、“さよなら”で消えていく。このような人を偉い人と自分はいいたい。」 平明、しかし深遠な一つの幸福論である。 幸福論の言葉で真っ先に思い出す人に、作家の故三浦綾子さん(旭川生まれ1922~1999)がいる。 三浦さんの人生は難病の連続だった。二十四歳で突然高熱に倒れたのが発端である。それがその後、十三年及ぶ肺結核との闘病の始まりだった。当時、肺結核は死に至る病だった。入退院の繰り返しの中で、三浦さんは自殺未遂も起こしている。 さらに悲惨が重なる。脊椎カリエスを併発。ギブスベッドに固定され、動かせるのは首だけで寝返りもできず、来る日も来る日も天井を目にするのみ。排泄も一人ではできず、すべての世話はお母さんがした。そんな生活が四年も続いたとは想像を超える。 そこに一人の男性が現れて結婚を申し込む。光世さんである。その日から薄皮を剥ぐように快方に向かい、二人は結婚する。綾子さん三十七歳、光世さん三十五歳だった。そして綾子さんの書いた小説『氷点』が新聞社の懸賞小説に当選、作家への道が開ける。 しかし、その後も病魔はこの二人を襲い続けた。紫斑病喉頭がん。三大痛い病といわれる帯状疱疹が顔に斜めに発症、鼻がつぶれる。それが治ったと思ったら大腸がん。そしてパーキンソン病。この二つを併発している時に、本誌(月刊致知)は初めてお会いしたのだった。 次々と襲いかかる難病。それだけで絶望し、人生を呪っても不思議はない。だが三浦さんは常に明るく、ユーモアに溢れていた。「これだけ難病に押しかけられたら、普通の人なら精神的に参ってしまいますね」という本誌の質問に三浦さんは笑顔で答えた。 「神様が何か思し召しがあって私を病気にしたんだと思っています。神様にひいきにされていると思うこともあります。特別に目をかけられ、特別に任務を与えられたと・・・。いい気なもんですねえ(笑)」 誰の人生にも絶望的な状況はある。だが、心が受け入れない限り、絶望はない。同様に、誰の人生にも不幸な状況はある。しかし、心が受け入れない限り、不幸はない。三浦さんの生き方はそのことを教えてくれているように思う。 その三浦さんがこんな言葉を残している。 「九つまで満ち足りていて、十のうち一つだけしか不満がない時でさえ、人間はまずその不満を真っ先に口から出し、文句をいいつづけるものなのだ。自分を顧みてつくづくそう思う。なぜわたしたちは不満を後まわしにし、感謝すべきことを先に言わないのだろう」

空腹を楽しめ!メスの要らない手術である断食で真の健康を!

「腸管造血」「血球可逆分化」の現象を発見し、50年以上も前に「万能細胞」の現象を観察・発表されていた森下敬一博士は「がんを治すポイントは食事にあり」と断言しています。 ガンは「全身の汚れ・毒を引き受け」て「浄化装置」として発生したものであるとし、体内環境の浄化に努めることでガンを治療しています。 その浄化法の一つに、今回お伝えする「断食(ファスティング)」があります。
「断食は哲学の門」といわれていて、断食はすでに古代から多くの宗教家や哲学者が取り入れていて、健康のみならず、悟りを得る手段として不可欠なものなのです。 断食や小食を初めて治療法として採用したのは、哲学者のアスクリパイヤデスとされています。古代ギリシアの歴史家ヘロドトスは「エジプト人の健康と若さのもとは、月に3日間の断食を行うことにある。それゆえエジプト人は、世界のなかで一番健康である」と述べています。 また、イエス・キリストは「病気は祈りと断食で治しなさい」と述べ、古代ギリシアの哲学者・数学者であるピタゴラスは「人の病気は過食からくる。なるべく少なく食べよ。しからば汝の体も丈夫になり、精神も立派になって、病気の神も汝をどうすることもできなくなる」と述べています。ピタゴラスは、計画的に40日間の断食を行っていますし、ソクラテスやプラトンも10日間の断食を行っていて、断食を行うことによって、知的なひらめきが飛躍的にするどくなると指摘しています。 「ヒポクラテスの誓い」で有名な古代ギリシアの医師ヒポクラテスは「もともと人間は病気を治す力を備えている。医者はその力が十分発揮できるよう、手を貸してやるだけでよい。もし、肉体の大掃除がされないまま、食べられるだけ食べると、その分だけ体の害になる。病人にあまり食べさせると、病気のほうまで養っていくことになる。すべて、度を越すということは、自然に反することだ。」と述べています。
現代人は、過食により体を壊しています。 「腹八分に病なし。腹十二分に医者足らず」と言われますが、ヨガの沖正弘導師「空腹を楽しめ」「真の健康体は、食べないほど調子が出る」とおっしゃり、さらに「腹八分で医者いらず、腹六分で老いを忘れる、腹四分で仏に近づく」と。ヨガの奥義は「断食は、万病を治す」という教えです。 つまり、自然的生活を取り戻し健康になるのには、「いかに食べるか」以上に「いかに食べないか」というのがとても大切なのです。 すでに、世界各国では治療に断食を積極的に導入していてさまざまな効果を上げています。「”メスの要らない手術”である断食」に世界中の医師・治療家は目覚めています。体毒が原因の万病に、毒であるクスリで対処する現代医療が病気を根本的に治せない事実に気付き、治療現場で断食(ファスティング)を導入して行っているのです。そうしないと医師や病院が生き残れない時代になったのです。
ドイツのことわざに「断食で治らない病気は、他のどんな治療でも治らない」とありますが、断食は万病を治す妙法です。 その断食の目的は、以下のとおりです。 ① 内臓器官の休養:食断ちで消化器や内臓器官を休ませること ② 過剰栄養の排出:体内に脂肪などで蓄積された過剰栄養を排泄すること ③ 毒物・老廃物の排出:化学物質、重金属、医薬品などを排出すること ④ 免疫力の増強:免疫力(白血球等)を飛躍的に増加し強めること ⑤ 自然治癒力の増強:消化吸収エネルギーを回復治癒エネルギーにすること ⑥ 生命力の増強:生体に備わる潜在的な生命力を強めること そして、断食のメカニズムは、以下の三段階です。 ①自己浄化 飲食を体に取り込まなければ、後は排出だけです。身体は体内に溜まった”体毒”の排出に専念できます。つまり、デトックス効果であり、自己浄化です。 ②病巣融解 ”体毒”がもっとも多く溜まっている病巣であるガン腫瘍から最優先で排毒されます。 ③組織再生 断食によりガンなど病巣が融解した後は、新たな細胞、組織が再生してきます。 ミトコンドリアを活性化してオートファジーが効率的に働いて行くのです。
フランスの医学者カレルは「断食こそが、人体を洗浄し、心身に著しい変化を与えうるものである」と言い、イギリスの医師カーリントンは「病気の根本原因は有害物質であり、それを取り去るには体内の大掃除が必要である。一定期間、食事をとらないようにして内臓を休ませ、有害物質を一掃すれば、病気の根本原因が消失し、やがて治るのである」と述べています。世界の多くの医師が断食を絶賛するのが良くわかりますね。 (参)杏林予防医学研究所アカデミー、「食べない」ひとはなぜ若い?

エドワード・ハウエル博士の酵素栄養学を理解しよう!

「酵素の神様」と言われるエドワード・ハウエル博士(1899~1986)は50年以上も酵素の研究を続け、「酵素栄養学」を1985年に出版しました。 酵素は人間のみならず、あらゆる生物に存在します。人間はもちろん動物も植物もあらゆる生物は酵素なしでは生きられません。 ゆえに、酵素は第9番目の栄養素として、特にタンパク質をはじめ他の8つの栄養素が「資材」なのに対して、酵素のみが「作業員」となります。 ちなみに、他の8つは、(1)タンパク質、(2)炭水化物、(3)脂質、(4)ビタミン、(5)ミネラル、(6)食物繊維、(7)水、(8)ファイトケミカル(抗酸化物質)になります。
さて、酵素は「適応分泌の法則」といい、基質によって出現するものが決まっています。例えば、炭水化物であればアミラーゼ、タンパク質であればトリプシンというように、基質によってそれぞれに適した消化酵素が分泌されます。 また、酵素は毎日遺伝子(DNA)が生産し、その生産量は徐々にですが減っていきます。そのため酵素を無駄遣いすると寿命が短くなります。 そして、ハウエル博士の長年の研究により、人間の体内ですさまじい勢いで化学反応による新陳代謝を促すのに絶対不可欠な物質としての酵素を解明していきました。 ハウエル博士は、酵素には生命力があるとして、酵素のことを「生命の光」と呼ぶほどでした。 酵素を唯一「生命のある栄養素」と見なし、酵素以外の栄養素を「資材」に例えました。さらに、「1日の生産量が一定」であることを発見しました。 体内には酵素の量は、消化に使われる酵素は24種類、代謝に使われる酵素は約2万種類もあります。 人間の酵素量は、悪しき生活習慣などで無駄遣いをしなければ、一生分あるとされています。 ちなみに、古代バビロニア人の平均寿命は180~200歳と解明されていて、日本の縄文人も超長寿だったと言われています。それは、ローフード(生食)、プラントフード(菜食果食)、ホールフード(全体食)の特徴を持っていたためで、まさに酵素たっぷりの食事になります。
さて、「酵素は1日に一定量しか産生されない」と言いましたが、その酵素の生産はほぼ夜間、眠っている間だけです。ですから、夜しっかりと睡眠をとらなければ、次の日の活動が鈍ります。 また、加齢とともに毎日わずかに酵素の生産量が減少していくことが老化ということになります。 酵素は、おおまかに「消化酵素」「代謝酵素」に大別できますが、消化が円満に行くと代謝はスムーズに行きます。しかし、消化が悪いと代謝がおろそかになります。 ちなみに、1食しっかり食べると消化と代謝でフルマラソンを走るのに相当するエネルギーが消費されると言われています。 健康のためには、酵素たっぷりの食生活を心がけることが大切で、そのことにより代謝酵素を温存することになります。 不健康の一面は、酵素が消化エネルギーにより多く費やされてしまうことです。 具体的には、過食や夜遅い食事、加熱食、高GI食、糖化した食事、添加物の多い加工品等になります。 ですから、消化酵素の無駄遣いにも気を使って過ごして行きましょう。 さまざまな病気が酵素の活動低下が影響しています。もし病気があれば、健康を回復するために代謝酵素がしっかり働けるよう、消化に負担を掛けないようにしましょう。 「元気をつけるために無理をしても食べたほうが良い」と思わないでください。 動物を見れば、体調が悪い時には何も食べずにじっとしています。食べ物を口に入れずに、ファスティング(断食)することで消化酵素を温存させ、代謝酵素の働きを取り戻す術を本能的に知っているのです。 私たちも動物の自然の摂理に即した生き方に学んでみましょう。 (参)食物養生大全

加工肉はやめよう!糖化は様々な病気の元になります!

糖化した食品を食べ続けると、ありとあらゆる病気になります。 ガンを始め、骨粗鬆症、心疾患、脳血管疾患、膠原病、認知症、パーキンソン病、神経疾患、白内障、腎臓病、耳鼻疾患などです。 では、なぜ糖化した食品を多く摂ると病気になるのでしょうか。 それは、細胞内の糖化と血管内の糖化に分けてみることが出来ます。
まず細胞内の糖化は、ミトコンドリアや細胞核の破壊につながります。ミトコンドリアは生命エネルギーの産生器官であり、これが破壊されるとエネルギーが作れなくなります。また、糖化物質は酸化物質であり、細胞内の汚染はガン化につながります。 もう一つの血管内の糖化は、血液の循環を悪くします。いわゆるドロドロ血と言われるような状態を引き起こし、赤血球の変形能を悪くして毛細血管のゴースト化にもなります。また、糖化物質は酸化物質のため活性酸素により血管壁を傷つけたりします。 これらの影響で、さまざまな疾患を引き起こしていくのです。 ちなみに、糖尿病は網膜症、腎症、壊疽という三大合併症を引き起こして行きます。その最大の原因は糖化物質が血液の循環を悪くするからです。そうすると、末梢の毛細血管は流れなくなり、その臓器や組織には、栄養や酸素は行かず、活性酸素の餌食になり破綻して行きます。それが、目の網膜であり、腎臓であり、下肢の末端なのです。 前回、フライドチキンや唐揚げを毎日1個でも13%死亡率を上げ、フライドポテトは週に2回でも2倍に死亡率を上げることを言いましたが、先日、鶴見隆史先生と船瀬俊介先生のお話しの中でさらに衝撃的な話をお聞きしました。 それは、2018年カルフォルニア州法で、スターバックスなどのコーヒー店に「コーヒーには発ガン性があります」との表示を義務付けることが決まったとのことです。つまり、マクドナルドやスターバックスやその他ファーストフード店やファミリーレストランの店頭に「コーヒーには発ガン性があります」と表示されているということです。 確かに、コーヒーは焙煎という加熱調理により糖化物質が出来ます。そのことに対しての関心がとても高くなっているということです。ある意味、食品のメリットとデメリットを深く考えて行くことにもなり、その線引きをいろんな面で考えて行かなければならなくなっています。
そして、高温加熱調理によって多くのものに糖化物質を発生させて摂取している現代人は、ますますガンのリスクが増加しています。 その一方で、糖化物質をほとんど含まない生の野菜を中心にとるヴィーガン(卵や乳製品を含む、動物性食品をいっさい口にしない「完全採食主義者」)は、ここ10年で10倍に増えています。 来年、東京オリンピックが開催され多くのヴィーガンが来日します。グルタミン酸ナトリウムが神経毒と知る欧米人も含めヴィーガンの外国人に対して、これから東京都内ではヴィーガン対応可のレストランが増加していくでしょう。 30年間ヴィーガンだというポールマッカートニーからオリンピック選手村にヴィーガン食レストランを作ってねと言われた小池都知事と、東京オリンピックの大手スポンサーである味の素の対応も見どころになりますね。

[ブログ]2019.10.24